人気ブログランキング | 話題のタグを見る

Voice

 声はとても重要。
私にとって声は、たとえば見かけルックスよりも重要だ。
じゃ、見かけは気にならない? イヤ、もちろん見かけも大切だけれど、キメテはやっぱり声になる。
ルックスよりも、もっと、もっと、声は高い位置にある。
たとえば恋に落ちる時。 

 ある日曜日、私は丸一日ノートパソコンに向い、書きかけの話を書いていた。
テレビではケーブルの映画が、やはり丸一日流れていた。
しかし私は一本も映画を見なかった。私はただ英語の会話を聞くためだけにケーブルの映画チャンネルを流していた。

 夜が来ても私はまだキーボードを叩いていた。
そして、私は声を聞いた、男性の声を聞いた。
私はキーボードを叩くのを止めてテレビの画面を見た。
”誰の声?一体誰の声なのこの声!”
私は確認しなくては!と思った。
”だって私、恋に落ちたんだから、たった今”
そして私はつぶやく。
「彼は・・・・・こんな声をしていたのね・・・・・」
私は軽いショックを受けた。
それはその声の持ち主の顔とその声があまりにもミスマッチだったから。

 彼の顔に対する私の印象は”まるで子供のよう” いや、”まるで少年のよう”。
彼の様な顔を見つけることは簡単だ。
通りへ出て、制服を着ている中学生を1人選べばいい。
そのイノセントな顔を持つ彼の声は、大人で、時に優しく、そしてセクシー。
私は彼の顔を知ってはいたが、彼の声は聞いたことが無かった。

今まで私は度々人に言った。
「もし、ウィリアム・ハートが私の名前を呼んだら、私は失神しちゃうわ!」
しかし、その日から、この話はこう変わる。

「もし、ジョシュ・ハートネットが私の名前を呼んで、私がその声を聞いたら、私はその場で失神するわ」

映画「パールハーバー」を見なかったツケがこんなに大きかったとは。
私はやっと、ジョシュと、彼の声と出会えた訳だ。

その夜私は今月末には書き上げなければいけない話をほったらかしにして
その映画に見入った。
映画「ホワイト・ライズ」(原題”Wicker Park”)
彼は偶然見かけたダンサーに恋をして、そして彼女の言わなかった一言に翻弄される。
ラストシーンの彼の表情は、迷子のなった子犬のように私の胸に残る。

そしてその夜私は「Lisa's Diary」という英語のブログを立ち上げた。

Lisaーその名前こそ、彼が映画で何度も言う彼の恋したダンサーの名前。

そう、私にとって愛する人から自分の名前を呼ばれる事は、とても、とっても、ステキな事。
それはただ単に私の名前でなく、愛している、と言う言葉に代わる、愛する人がささやけば。
Voice_a0053716_647331.jpg
by mercedes88 | 2006-03-28 07:12 | 映画
<< あせり、そして、開き直り 「エ... What is this? >>