彼女へ

 昨年新しい職場で私が一番心を癒されたのは、窓辺に置かれた数々の蘭の鉢植えだった。
その鉢植えにいつも水を与えるが彼女だった。
私は彼女に一緒にケアさせて欲しいを申し出て、時より栄養剤などを与えて楽しんでいた。
冬が来た。
それほど日当たりの良い場所ではない窓辺から、日当たりの良い書類置き場へ鉢植えを、毎年移動させているという。
私は自分の部屋が日当たりが良い事を説明して、花の終った鉢植えから、一つ一つプラスティックの容器に入れられていた蘭を取り出し、数日かけて持ち帰った。

 うちは角部屋でコーナーはすべて窓なので朝から夕方まで陽が入る。
持ち帰った蘭を100円ショップで買った植木鉢へ一つ一つ入れた。
そして私と蘭の春の様な暖かい冬が始まった。
私は部屋に居る間は寝る時もエアコンを使った。
寒い日は仕事へ出掛ける際もエアコンは付けたままにした。

 春が来た。
私は彼女の結婚式に先月出掛けた。
そして4月12日が彼女の最後の出勤日だった。
私は1日前の11日にすべての蘭を職場へ持ち帰った。
10個に分かれていた植木鉢の蘭のうち2つは天国へ逝った。
残り8個のうち3個が花を咲かせる準備が整った。
そのつぼみを見た彼女は微笑んだ。

4月12日。
彼女の最後の出勤日。
一番大きなつぼみが開いた。
私は嬉しかった。
蘭もちゃんとこの日を知っていたのだと思った。
「ありがとう、咲いてくれて」

彼女は喜んでくれた。
とてもステキな笑顔で。

彼女のこれからの毎日が、程よいタイミングで、笑顔を作るハプニングが訪れる事を願う。
もちろん誰もが知っている。
毎日楽しいことばかりじゃないことを。
でも、楽しい日も、結構たくさんある、それが日々。
いつも彼女がステキな笑顔で過ごせますように。
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A life is make of many happy days,so lucky to have another.
                                 by Mercedes
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by mercedes88 | 2006-04-13 07:03 | 日記
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