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茂木さんの本について

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茂木健一郎さんの「脳と仮想」がとても面白かった。

私が茂木さんを知ったのは昨年の10月14日らしい。
その日のブログに(Mercedes's Diary...before)に「幸運をつかもう!」というタイトルで話を書いている。

それは「ノーベル賞をとるために使う脳の部分と、ステキな恋人を見つけるために使う脳の部分が実は同じ場所なんだ」という意味の話。
茂木さんは実に面白く語られた。
私はそれで茂木さんに興味を持った。
その日のブログのページへ飛べるようにしたいのだけれども、どうも私には無理なようで・・・。

幸運をつかもう!

『美しい理論」のmironさんの応援で、以前の私のページ「幸運をつかもう!」へ飛べるようになりました。
mironさん、どうもありがとうございます!感謝します!!!!!


その日の朝のNHKのニュースの10分程度の特集で茂木さんはその話をされた。
しかしその時のNHKの茂木さんの紹介の言葉も凄い。
「脳がご専門の茂木さんにお話を伺います」
何処そこの大学の教授とか助教授という肩書きもなければフルネームでさえもない。
しかしその茂木さんが小林英雄賞をこの「脳と仮想」で受賞されると
日和見主義のNHKは今では茂木さんに番組を持たせて司会をさせている。
私は茂木さんに興味を持って、その頃本屋へ出掛けたが、茂木さんの本はなかった。
しかし、もちろん小林英雄賞を受賞された後は受賞作の「脳と仮想」と以前に出版されていた「クオリア降臨」なども平積みで置いてあった。

で、一体この本の何処がそんなに面白いのか?

それでは・・・・たとえば
今、ここに恋人たちが南の島の波打ち際にたたずんで沈む夕陽を眺めている。
「ステキな夕陽ね、とっても」
「そうだね、きれいだね、ホントに」
そして彼らは休暇を終えて帰宅し、ある日こんな会話を交わす。
「あの日の夕陽の事覚えている?ステキなオレンジの色だったあの夕陽?」
「もちろんだよ、とってもきれいな色だったね」
・・・・・しかし、誰が証明出来るだろう、恋人たちが今彼らの脳裏に思い浮かべている夕陽の色が、全く同じ色のオレンジとして彼らの脳裏に描き出されていると・・・・・・

たとえば・・・・
今、ある人が友人に向かって、自分に起きた悲しい出来事について語っている。
友人はうなずきながら話を聞き、こう言う。
「辛かっただろう、そんな悲しい事があっただなんて」
・・・・・しかし、誰が証明出来るだろう、この2人が使っている『悲しい』という言葉の意味合いが
全く同じ量、同じ深み、同じ種類の『悲しい』であると。
それに、この『悲しい』という言葉が、たとえば戦時中に、当時の人達が口にした『悲しい』の意味、深み、痛み、苦しみ、と現在のそれとが同じものだといえるだろうか?
違うならば、一体、どう違うのか説明が出来るだろうか・・・・・。

一体何の事が書いてあるのか、それは?
茂木さんはクオリアについて研究してきた人だ。
じゃ、そのクオリアとは一体なにか?
茂木さんの説明によると
「小林英雄は言った『科学は経験を”計量出来る経験”だけに絞った』
人間の経験のうち、計量出来ないものを現代の脳科学では「クオリア」(感覚質)と呼ぶ。
赤い色の感覚、水の冷たい感じ、そこはかとない不安、たおやかな予感
私達の心の中には、数量化することの出来ない微妙で切ないクオリアが満ちている」

あーもうこれで精一杯。
いくら私が書いてもこの本の面白さを上手く書き表せないだろう。
それなのに、私はこの本の要約を英会話の先生に話す約束をしている。
「なんでそんな約束したんだろう・・・・全く」

この後悔を誰が正確に理解してくれるだろう・・・・・・・。
それもまた不可能なことに違いないだろう。
by mercedes88 | 2006-07-17 13:24 |
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