コックピット

昔、職場の休憩室でコーヒーを飲むため入ると
床に置かれた高さ1メートル位の食器棚の両扉を開け
イスを食器棚の前まで持って来て、食器棚の中でコーヒーを作っていたスタッフがいた。
「わぁ、なんだかコックピットって感じですね」と声をかけると
「君はほんとーに変わっているね」と言われた。


今朝、また神様から「ランチ、まだ来てないでしょ。今日きなさいな」と言われた。
思わず「今、朝の5時ですよ、これ夢ですよね」とぶっきらぼうに言い返すと
神様は「いや、夢ではない。飛行機の席はもう取ってあるから、じゃランチの時に」と。

飛行機ね~、なかなか上手いじゃないの、神様に会いに行くのに飛行機乗っていくなんてね
と思いながらのろのろダラダラ朝食を取り
少し明るくなった空に浮かぶ雲を見る為、外に出るとポストに封筒が入っていた。
中には『飛行機の切符』と書いてある紙があった。
その下に小さめの字で今日の日付と搭乗時刻が書いてある。
子供でも今どきこんなもの作らないし使わない・・・。
でも何となく搭乗時間が近づくとそわそわして来て・・・とりあえず空港に行ってみた。

空港の自動ドアが開くと、そこには私の名前の書かれたA4の紙を持った
黒のスーツを着た男性が立っていた。
私の事を知っているみたいで、「ハイこれ」と言って「搭乗券」を渡された。番号は7番。
そして「こちらへどーぞ」と言うのでついていくと、小型飛行機のところへ連れていかれた。
これで神様へ会いに行くらしい。
番号の順に乗りこむ。私の7番は一番後ろの席。
とにかく乗ってシートベルトを締める。
するとすぐに「じゃ、飛びますね」とアナウンスがあったと同時にもう雲の上にいた。

神様とのランチ、ちょっと期待していた。美味しいものが出るかも知れないなぁ、と。
でも出たのはカレーうどんだった。
「カレーうどん食べるの初めてです」と神様に言うと 「うん、だからこれにした」と。さすが(?)
「一緒に来た人達はどこですか?」と神様に尋ねると
皆さんそれぞれ神様とランチ中との事。
「へぇーそーなんですか」と言ってうどんを1本すすると
カレーのおしるが白いテーブルクロスにピンとはねてシミを作ってしまった。
「ごめんなさい」と言って
いつかどこかでもらった出会い系サイト広告のテッシュで拭こうとすると
「かまわん、かまわん」と言ったかと思うと突然「で、最近愛ちゃんの調子はどうじゃ?」ときた。
「愛ちゃん?」と首をかしげると
「ピンポンの愛ちゃんじゃよ、可愛いの~愛ちゃんは」
「あぁ福原愛ちゃん・・・ちょっと準備不足で情報・・・無しです。申し訳ありません」
「んじゃ、真央ちゃんはどうじゃ?」
「あの、神様、ご自分は神様なんですから何でもご存じじゃないんですか?」
「いやね、あんたもあんな風に可愛くなりたくないかなーと思ってな、聞いとろるんじゃよ」
「じゃ最初からあんな風に可愛く作って下されば良かったのに・・・何でこんな不細工な・・・」
「おっ、もう帰りの飛行機の時間じゃ、また来なさい。じゃな」
と言ったと思ったら、私の眼の前にはまた小型飛行機があった。(神様逃げたな・・・)

先ほどの黒のスーツを着た男性がくれた搭乗券の番号は8番。
・・・待ってよーこの飛行機、7つしか座席無かったじゃないのよ!・・・
と、黒のスーツの男性が私に言う。
「神様がコックピット席に乗せる様にと。こちらへどーぞ」

私の席は右側。左側はパイロットがいた。
行く時は本当にアッという間に神様のいる場所に着いたのに、帰りは2時間も飛んだ。
目の前にはいくつもの計器が並んでいる。
パイロットが握っているのと同じ操縦桿が私の前にもある。もちろん触ったりしない。
パイロットは忙しく、いろんなスイッチをパチパチ動かして、ノートに何か書きこんで
右見て、左見て、前見て・・・。
何かお手伝い出来たら良いんだけれどねぇ…たとえば操縦桿を握るとかさぁ。

私は大好きな雲を見て飛行を楽しんだ。ちょっと揺れるのもコースターみたいで嬉しかった。
最後に滑走路に着陸する時が一番ワクワクした。もう自分が操縦している気分だった。
無事着陸し、狭いコックピットから出て 
黒いスーツの男性の後に皆で並んで歩いて空港の外へ出た。
そこは家の前だった。

神様、これは夢?洒落たクリスマスプレゼント?
まぁどうでもいいけれど、コックピットに座れた事はすごくクールな体験だったよ。
でも、今度のランチ、カレーうどんよりも そばがいいなぁ・・・トッピングはお任せしますから。
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by mercedes88 | 2008-12-17 19:47 | 日記
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