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タイトルの無い鼻歌

朝目が覚めると、すぐにそれは流れ始めた。

キレイな曲で、途切れること無く、頭の中をメロディーが進む。
細かい所もきちんと、演奏される曲。
でも、一体どうしてこの曲が頭の中で流れているのか分らない。
なぜなら、この曲のタイトルも知らない。
どうしてこれほど細部まで覚えているのかも謎。
なんていう曲だろう・・・。
そう思いながらも曲は繰り返し流れている。

1時間ほど歩く。
島の北の端にある神社の清掃とBBQ。
清掃だけしてBBQの始まる前に帰ることにしてまた歩く。
途中岩場から海まで行って足を海水につけた。
じっとりしていた体から一瞬にして汗が引く感じ。
冷たい海の水が心地良い。
それが引き金となり、また曲が流れ始めた。
朝からの今日のテーマ曲。

海の水に足を付けながらメロディーを口ずさんでみた。
中々上手く鼻歌出来る。
きっと何度も繰り返し聴いた曲なんだろう。
一旦考える事は止めて、海の水の冷たさを楽しんでいた。
浅瀬の海に色とりどりの海草が揺れている。
緑、黄色、そして赤。
しっかりとした茎の赤い水中植物で答えが出た。
赤いホイッスル。

4年前に帰国した友人の
私の街での最後のライブステージを録画した。
DVDにしてコピーを作って共通に知人にも贈った。
そして当時は本当にそのライブを良く聴いた。
見ると言うより聴くと言った方が正しい。
友人は1曲目に赤いホイッスルで演奏する。
なんとも平和なメロディーで
満腹でお腹が丁度妊婦の様に大きくなって
画面のアチコチで空を見て大の字になっている人達が描かれた
ブリューゲルの絵を、私に思い浮かばせた曲。
最後の終り方が細長いシッポに様な感じで
ヒュルヒュルリッ!
と言う感じで曲は終る。最後の音が2つだけ高い所で上がる感覚。
1度聴いて好きになった、そう言う類の曲。

友人に伝えてみようか。
まだ頭の中に、あの曲が残っているんだよ、と。
きっと驚くだろう。
でも、キチンと覚えていて
その辺の事を、からかわれるとイヤだから
このまま黙って友人には知らせず
頭の中で曲を楽しむ事にしょう。


1度聴いただけで好きになる曲。
彼らはその手のエキスパートなのだろう。
頭の中のどこかに、浅いけれど長い傷をスゥーと描く。
タイトルは無いけれど
眩しい光で輝いている。
そう言う曲がこれから何曲も
私の頭の中に集まるといいなぁ。
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by mercedes88 | 2007-06-30 23:37 | 思い出

見えないものを抱きしめて

この所、”見えないもの”に取り付かれている感じ。
『見えないから、あえてタイトルは付けないで良いと思う』ーと思う私。
一体その見えないものの正体はなんだろう・・・・・。

職場の相棒が昨日離島しました。
月曜日が最後に一緒に仕事をした日でした。
安心して私が仕事がしていられたのも、相棒のお陰だったとおもいました。
その代わり、”今時の若者”
仕事以外の付き合いや、無駄話は無し。
初めはその辺を・・・マイッタナァ・・・と思ったけれど
そう言う人だと分ると、とても心地良い存在となりました。
まず、気を使うことなど考えなくていい。
仕事はバカが付くくらい真面目にするので不満もない。
・・・・良いコトばかりじゃないの!
それでも月曜日、いよいよ仕事が終ると涙を流して
私との別れを惜しんでくれました。

1度相棒に話したことがあります。
「たとえば、バリバリ仕事をしている、愛想がなくて同僚と上手くやっていけない人と
ミスもして、良く言ってもボチボチしか仕事しないけど、職場のみんなと仲良くやれる人
解雇リストのトップに上がるのは仕事できるけれど協調性のない方なんだって」
相棒はこの話を聞いて
「そうなんですか・・・・でもここでは協調性ないって言われてもイイです」
相棒にこの島は全く馴染めないだった様でした。
自分でも「上手くやれない」と言っていたから。
それでも私の部署では相棒と私の2人しかいない。
お互いがお互いの仕事をキチンとすれば、問題はない。
そう言った事をある日感じたのか
相棒が言いました。
「安心して自分の仕事だけ出来ます」
私はそれで全く問題ない、思っていました。

月曜日の朝
「いよいよ今日が来たね」
と言うと相棒は言いました。
「面白いんですけれど、なんだか寂しい気がしてるんですよ」
私がニタニタしながら
「たとえばどんな事に?」
と尋ねると
「ダイバーショップの人とか、診療所の前の○○屋さんのオバチャンとかに
もう会えないなぁと思うと寂しいなぁって。
こんな気持ちになるなんて思いもしませんでした」

人とかかわりを持つ事が生む
見えない何かに、相棒も惹かれたのでしょう。
人を思う事は見えないけれど
そう言った見えないものを
大切にして
この先も”仕事も出来るけれどみんなとワイワイやれる”人で
いて欲しいと思ったりした
相棒との別れでした。
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by mercedes88 | 2007-06-27 21:15 | 島からの便り

海に潜る太陽  ー手抜きでまた夕陽ですー

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この所愚図りがちなPCの前で半日以上動かない日がある。
自分でもさすがに、体にコケが生え始めるまも・・・なんて考える。
明け方4時に寝て7時前に目を覚まして
PCの子守をしている私は、一体PCのなんなんだ・・・・どっちがどっちを使っているのやら・・・。

18時50分に窓の外に目をやるとピンク色の雲が見えたので
デジカメと携帯電話を掴んで走って診療所の裏まで出掛けた。
走りながら、「今日これ一番の体力使用時だぁ・・・」とつぶやく。
何とか海に沈む前に間に合いました。
またしても、島映像お約束の夕陽でございます。

今日は”ひょこりひょうたん島”方面も撮ってみました。
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by mercedes88 | 2007-06-23 22:09 | 島からの便り

告白

彼は私を見た。
私は、息をするのが辛くて肩を上げて呼吸を整えた。
彼は私を見ている。
私は彼を見つめ返す。
小さなため息と一緒に。
もう何年もこの時が来る事を思い描いていたい。

ある夜夢を見た。
私があなたの目を見つめながら
ー愛しているー
と言うと
あなたはその誠実な眼差しを真っ直ぐ私に向けて
ー知っているー
と答えた。
私はあなたの次の言葉を待つけれど
あなたは何も言わずに私を見つめ続ける・・・

そして今
私はあなたの前にこうして立って
あなたに愛を告げる。
あなたは私の瞳を見つめたまま
何も言わない。
私の瞳の中に何かを探しているように
ただ私の瞳を見つめるあなた。

ルーブル美術館
デューラー、22歳の時の自画像。
私は愛を告白するため
あなたの前に立った。
でも
あなたはまだ
何も言わない。
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by mercedes88 | 2007-06-21 20:06 | Art

映画の話をしよう

いつもお邪魔しているブログ「漂着の浜辺から」のshigeyukiさんの最近の記事に
黒澤明監督作品「デルス・ウザーラ」の事が書かれていたので
当時の事を思い出して懐かしくなりました。
良い作品でしたので。

私がまだ10代の頃は映画館で質の良い映画が見れました。
いろいろな企画も多く、「○○週間」「x x 監督特集」そして「フィルム・マラソン」など
若いエネルギーをフルに使って映画館をハシゴしていた時代。
映画会社は、今の様に興行見込みのある作品は劇場で、後はDVDで発売して・・・
と言う感じのビジネスではなかっただろうし
あれもこれも買って帰るという事など出来ない時代だったと思います。
だからこそ質の良い映画を選び劇場公開されていたのだと思います。
選ばすして良い作品を見ることが出来た時代、私はラッキーだったようです。
しかし良い作品を”良い作品”として見れる目と心は養われなかった気がしますが・・・。

デートで映画に行こう、と言われ
『「像物語」見ようか?』と言われた時、心の中で
ー冗談じゃないよ、今なら「地獄の黙示録」だろ、オイ!-
と思い、正直にそれを言ってしまって、思いっきりフラれた事、今思い出しました。
さらに、知り合いの女性に「今良い映画ってあってる?」と聞かれたので
『あ、私は「霧の中の風景」を見たいと思っていますが・・・」と答えたら数日後
「教えてもらった映画、見たんだけれど、あれってデートで見る映画じゃないわね」と言われて
ーじゃ、この次は自分で探してくださいなっー
と思ったことも、思い出しました。
デートで映画ってダメです。デートならは”しゃべりたい”から。

私の街の映画館達は大きな橋を渡ったところにあります。
私はいつも、今から見る映画の事で胸をワクワクさせながら橋を歩きます。
・・・中日の、当時のエースピッチャー郭選手(こういう字かな)とすれ違った時
私は一瞬立ち止まったけれど、振り向きはしなかった
その先には、サラ・コナーを殺すため
未来から来たアンドロイドTー800”ターミネーター”との戦いが私には待っているのだから。
そして帰り。
再び橋を渡る私は
左右の手でピストルの形を作り”ピシュー ピシュピシュー”と言いながら大股で歩きたい衝動を
何とか無表情な表情を作る事だけに止めるのに非常に苦労した・・・
なんてことも・・・ありましたねー。
この話をした人にも、そういえばフラらたなぁ・・・・・。

映画館でしか映画を見れない時代は去りました。
それでも映画館で映画を見る為に、街へ出掛けるトキメキは忘れられません。
少し重めの扉を開けると、そこは違う世界。
いろいろな事が待ち受けいます。
街に戻ったらまた、映画館へ映画を見に出掛けたいですね。
何見ようかしら・・・・・。
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by mercedes88 | 2007-06-18 22:43 | 映画

島の夕陽

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PCが壊れました。(ウソです、壊しました)
しかし、なんとか持ち直して昨日から再開したらまた、愚図られてしまい参りました。
でも多分もう大丈夫、かな?

梅雨入りしたと言うのにお天気がとても良いです。
昨日は空気が乾いていて空も海も山の緑も、鮮やかな色がとてもきれいでした。
気温は上がっているのでしょうが風が意外と冷たく、心地良い日でした。

島で過ごすには良い季節になりました。
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by mercedes88 | 2007-06-17 08:49 | 島からの便り

はて?何ゆえに・・・

鏡を見ると右目の回りが赤く腫れている。
感じとしては痛痒い。
さらに久しぶりに唇が明太子。今日は初めて上唇。
ドナルドダック状態と言えば愛らしいが、こちらもヒリヒリして少し痛い。

アレルギーの薬は飲んでいるし、近頃は以前よりは気をつけなくなったにしても
毎日殆ど同じものしか口にしていないので、はて?と首をかしげる。
目の周りの腫れは恐らく塩分によるかぶれだろう、と推測。
職場が西向きで、夕陽がきれいに見える分午後からの陽射しは強い。
エアコンを入れると寝ている人には寒いということで
エアコンを入れないと動く方の額に汗がにじむ。
海風をうけての毎日だから、これらの事からかぶれたのだろう。

唇は1日すれば治るだろうが、目の周りのかぶれはしばらくかかりそう。
眼帯をして出掛けるかな・・・・。
パイレーツ・オブ・・・・・・あまり面白くない。

ヘリポートまで歩こうか、と考えていたが今日は中止。
まさかマスクして眼帯姿じゃさすがの島民も怖がるだろう。
いやはや、慣れたつもりでも、まだまだなのだなぁ・・と思う。
結構笑える顔なので写真載せようか、と思ったけれど
そこまでして笑いを取らなくても・・・・・と言う事でそれも中止。
自分ひとりでしばし笑う事にしょう。ハハッ・・・
笑うと唇が痛い・・・。
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by mercedes88 | 2007-06-07 08:28 | 島からの便り

島価格とおばさん化

アマゾンからメールでガルシア・マルケスの『族長の秋』のお勧めが来た。
価格2940円。
ユーズドでもまだ2090円。千円近く安くなっていてもまだ高いと思い私はケチなのか?

ネットショッピングをしていて「安い!」と思っても
島までの送料を加えると安さが消えてしまう。
送料無料になるまで買い物をすると、あっと言う間に高額請求が来そうなので
そういった感じの買い物をしないように気をつけていないと怖い島暮らしだ。

やれ、ヒマだ、アレルギーで食べるものない、やせてきた・・・と言っていたら
それらの言葉がもたらした副産物、『お腹のせり出し』が襲ってきた。
動かないし、高カロリー食を食べているし、人目も気にしない。
総じて、『おばさん化』している。

3月から筋肉付けたい・・と思いながらも踏み切れなかった『ビリーズブートキャンプ』を
そろそろ始めてみようかなぁ・・・・・ネットで検索してみよう。

以前の英会話の先生がジムに通い始めたとメールで書いていた。
どう考えても彼がジムへ通う、と言うイメージが湧かない。
ジムへ通っていても、ジムの中で”座っている”姿しか思い描けない。
そう言うメールが来てもうすでにひと月過ぎるが
最近のメールではまだ通い続けているとの事。
次に会う時、今度は「あら、女の子かと思った」ではなくて
「ビリーって色白なのね」とか言ったりして。

さて、私も負けずにぶんぶんするぞ!(と、思いだけかも・・・)
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by mercedes88 | 2007-06-05 11:49 | 島からの便り

最高に幸せな瞬間

最近結婚披露宴をテレビでした芸能人の地元では
テレビの視聴率が40%代になった時があったとか。

そう言う華やかで喜ばしい時が人生にあるのは良いことだ。
じゃ、今までで一番私をいい顔にした最高の出来事はなんだっただろう・・・と
ヒマなので考えた。

まず初めに思い出した事はもちろん、ブライアン・アダムスに会った事。
見かけたとかじゃなく、本当に会って話をした。
しかも私は可愛いことにあの時、驚きのあまり動けないでいると
”私”のブライアンが横断歩道を歩いてきて私に手を差し伸べた。
もちろんそれは私が『うゎ、彼だわッ!』状態で笹で切って作った目を納豆くらいに大きくして
両手を口に持って言って、ムンクのバージョン違いの「叫び」のポーズを取ったから
彼が自分のファンとかその手の者だと分って取った自然な行為なのだろう。
驚く事は無いのかもしれない、が、もちろん私は頭が真っ白になった。
笑顔は作れなかったにしてもお付きに人2人と歩くブライアン・アダムスを
5分程度『私1人のもの』に出来た事は貴重な事だ。
彼の顔でなく声に惹かれていた私は彼のナマ声を聞いてクラクラしたのを覚えている。
そう言う類で行けばブルース・スプリングスティーンを見たのもかなり良いコトだ。
と、言ってもこの場合はブライアン・アダムスの時とは違い彼はリムジンの後ろにいた。
一緒にライブへ出掛ける友達がやって来た時
「今、たった今、彼がリムでここ通った!」と言ったら
『うそっ!損したなーボクも見たかった~』と言ったが
私は冷静に「あの・・・今から私たち彼のライブ行くんだけど・・・」と思った。
芸能人関係で行くと
2年前アメリカから帰国して東京に留まってジャズのサイトの方々と夕食をした際
待ち合わせの品川駅の改札あたりにいたら
改札へ向かっているダニエル・カールさんとすれ違った。
”あら・・・・・”
私のリアクションはそれだけ。ジャズのサイトの方々にも彼を見た事を話していない。
東京にいれば、そう言うことはきっと山の様にある事なのだろう・・・と思ったから。
これが私の街だと違う。
ギルバートと歩いていると、筑紫哲也さんとすれ違った。
私は横断歩道で立ち止まり、振り返り、筑紫さんを見て、小さな声で叫んだ。
『筑紫哲也さんだぁ~』
まだ筑紫さんの報道番組は始まって間が無い頃だったので
ギルバートは筑紫さんの事を知らなかった。
ギルバートは私の壊れた様子を見ながら
「誰?」と聞いたので
「ジャーナリストで今はテレビのニュース番組やっている人」と答えると
「あんなおじいさんが好きなの?」と聞くので
「髪はグレイだけれど、多分ギル、あなたと歳、大して変わらないと思う」と答えると
冗談じゃない、オレはヤツよりイカしてるぜーって顔して『フンッ』と言った後
それ以上筑紫さんについてのコメントは無かった。
が、数日後、電話で話していたギルバートが私を突付いて聞いてきた。
『あの人なんて人だった?この間歩道で会った人?』
私は筑紫哲也と答えると、電話している相手に自慢げにその事を話していた。
テレビで筑紫さんを見て、手ごわい=自慢出来る、と思ったのかもしれない。

結構、瞬間視聴率高得点のポイントがあるこれまでの私の人生。
しかしこうして書いてみると、似たような感じの出来事ばかりで
花火が上がり、ファンファーレがなる出来事ではない。
たとえ私の顔が瞬時に笑顔になったとしても。
そして思い出した。
これこそ、花火が上がり、ファンファーレが鳴った時だ。

ある時、右足を一歩後ろへ動かした瞬間、人の足を踏んでしまった。
思い振り返るとそこにいたのはピーターパンだった。
振り返りながら「I'm sorry」と言ったが
相手の事が分ると私は驚いて左手で口を塞いでしまった。
ピーターパンは「It's ok!」と言って彼の右手を広げ左右に揺らした。
ディズニーワールド、マジックキングダムでの出来事。
パレードの通り過ぎた後、ひと気の無くなった通りに立ち
つわものどもの夢の後の写真を撮ろうとファインダーを覗いていた時の事。
私が急いでカメラを向けるとその緑色の妖精は実にチャーミングな笑顔を見せ
はにかみながら数秒私に時間をくれた。
そして「see you」と言って通りの小道へ入っていった。
私の頭の中で
ちょっと前に見た花火が再びあがり
心踊らすブラスバンドのファンファーレが高々に鳴り響いた。
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by mercedes88 | 2007-06-05 09:21 | 思い出