アンケートにご協力を

 いつもMerceds's Diaryを読んで頂いてどうもありがとうございます。
今日はもし、お時間がありましたら、皆さんに楽しんで昔を懐かしんでいただこう、とアンケートを作ってみました。
お暇でしたが、お答えを残して言ってください。
足跡だけでも結構です。どうぞよろしくお願いします。

 私流の音楽アンケート ~イントロ~
 1、ピンクフロイドの「Wish You Were Here」の1曲目 「Shine On You Crazy Diamond」のイントロを初めて聴いた時、どんな気分でしたか?
(また、何を考えたか or 何をイメージしたか?)

 2、クィーンの「キラークィーン」のイントロを初めて聴いた時、どんな気分でした か?

 3、イーグルスの「ホテル・カリフォルニア」のイントロを初めて聞いた時、どんな気分でしたか?
 
 4、マイケル・フランクスの「アントニオの歌」のイントロを初めて聴いた時、どんな気分でしたか?

 5、スタイル・カウンシルの「My ever changing moods」のイントロを初めて聴いた時、どんな気分でしたか?

 6、カーリー・サイモンの「You belong to me」(「うつろな愛」が邦題だったと思います)のイントロを初めて聴いた時、どんな気分がしましたか?

 7、トム・ロビンソン・バンドの「2.4.6.8モーターウェイ」のイントロを初めて聴いた時、どんな気分でしたか?

 8、映画「M*A*S*H」のテーマソング「Suicid is Peinless」のイントロ(ヘリの音含め)を初めて聴いた時、どんな気分でしたか?

 9、ブルース・スプリングスティーンの「Born to run」のイントロを初めて聴いた時、どんな気分でしたか?

 10、マイク・オールドフィールドの「チューブラーベルズ」のイントロを初めて聴いた時、どんな気分でしたか?

番外、ビートルズの「Here, There & Everywhere」はお好きですか?

知っている曲、そしてお時間がありましたら、アンケートにご協力御願いします。

 いつもお立ち寄りくださってありがとうございます Mercedes

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# by mercedes88 | 2006-01-19 22:13 | 音楽

パイオニアの言葉を読もう

 今日はお正月に読んだ本の一冊について。
小田嶋 隆著「イン・ヒズ・オウン・サイト - In His Own Site - ネット巌窟王の電脳日記ワールド」

 部屋で音楽を聴きながらこれを読んでいてニタニタしている自分に気分が良かった。
1998年から書き始められている。
サッカー、禁酒、ニュース、ペットのイグアナ。日々の思いの綴られたこの日記はサイトを本にしたもので、それには2005年の7月までの日記が収められている。
 結構過激な発言もあって”頼もしいなぁ・・”とか思っていると
熱くなった自分を”バカだなぁ・・”なんて言って茶化してみたり、逃げの手段として使われる「寝よう」は 私の様に逃げをごまかしながら書いている者にとっては
あまりにも潔くって”はぁーこの手があるのか・・”と思わずドッグイヤー。

 確かに本を手にしていると、結構ページの端を折っている。
見るとーNATO軍の誤爆ミサイル攻撃を受けたブルガリアのソフィアの事態を、元ブルガリア代表FWのフリスト・ストイチコフに語らせるなど、ユニークな形の会話を取ってたり
MP3にハマり、”究極のフェイバリット集”作成に熱中する自分を、「最近読んだ『ハイ・フィディリティー』の主人公に身を重ねた、と言っていって「今、作っているのは『一発屋』コレクション」などには私がつい・・・聴いてみたいなぁ・・・と思う。
さらに親子で銀行のATMを壊したくだりは微笑ましくて素晴らしい。
「おまえもさくら銀行かい?」 「いや、東京三菱」 
一体どうしたら壊せるんだろう・・・と思いましたが謎も解けて笑えて、◎。


 ちょっと息抜きに、と思って読んでみると、自分の書く文体が小田嶋風になってしまっていて
それもちょっと愉しい遊びでした。
しばし小田嶋スタイルを楽しんだ後は、自分のブログを見てため息つきましたが、さすがに。

 さぁ、今年も気楽に更新して行こう、指定校。(小田嶋スタイル)
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# by mercedes88 | 2006-01-15 12:29 |

面倒くさ~い

 ある日の英会話のレッスンで人に性格に関する言葉を習った。
幾つかの言葉が並ぶ中から、自分の性格はどんな言葉を使ったら表す事が出来るか?と言う事で私が選んだ言葉は "Lazy" "emotional"の2つ。
なぜそれを選んだかを説明する事になり私は言った。
「"emotional"は、とにかくすぐ泣くから。オリンピックの開会式、閉会式。映画「スクール・オブ・ロック」でも泣いたし・・・"Lazy"は・・・いつも朝思うのよ、”昨日の夜顔洗ったのに、何でまた朝洗わなきゃいけないんだ、面倒くさい”って・・・・・」

 顔を洗う話をして思い出した。
私は夜シャワーを浴びる際もう顔も洗ってしまう。
洗面台に置いてある洗顔用のソープをバスルームへ持って行き、シャワーの最後に顔も洗ってハイ、終わり。
翌朝バスルームに置いているソープを洗面台に持って来て朝の洗顔をする。
これが私の洗顔ソープの1日の旅。

 ある日私は仕事が休みで、それでもいつもどおりの時間に起床。朝食を取り、ニュースを見て、メールチェックをして、本をパラパラ読んで、とにかくひたすら朝の時間を楽しんだ。
そして急に思い立つ。
「あー今日CD屋さん覗こう!」
10時までニュースを見て、メールボックスを覗いて、そうこうしているとあっと言う間に12時。
お昼を食べて、街へ出掛けCD屋さんでたっぷり時間を使う。
4時過ぎそろそろ帰ろうと、CD屋さんの入っているビルのエレベーターに乗ると
勤め先のトップとバッタリ。
「今日はお休み?」
「はい。」
「何か良いCDありましたか?」
「はい。」
「よかったですね」
「はい。お疲れさまです。失礼します。」
私は競歩状態でエレベーターから降りると駅へ向かって歩き出した。

 その夜私はシャワーを浴びる為バスルームに洗顔ソープを持って行こうと思うとソープが洗面台に無い。
・・・・もしかして・・・・
バスルームを覗くとそこに洗顔ソープは置いてあった。
と、言う事は、今朝私は顔を洗わなかった事になる。
そして街、まち、マチに出掛け、自分の会社の社長、ボス、ドンに会った・・・・。

 あえて付け加えさせていただくけれど、私は物を食べるとすぐに歯を磨く。
しかもいろんな事をしながら磨くので、洗顔とはセット状態ではない。

 私は一応女性。 これでも一応・・・・・。

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# by mercedes88 | 2006-01-10 07:35

初春のお喜びを申し上げます

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 あけましておめでつございます 
今年もよろしくお願いします

なにやら忙しくなりそうな今年です。

相変わらずのマイペースな更新となるでしょうが

またお立ち寄り頂けたら嬉しく思います。

今年は昨年よりまた大きな目標に向かって

前進あるのみ!

                    Mercedews
                      sunris of New Jersey
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# by mercedes88 | 2006-01-01 21:26

どうぞ良いお年をお迎えください

 いつも幼稚な話ばかりのこのブログにお立ち寄りくださった皆様へ心から感謝いたします。
最近は更新もろくにせずにサボってばかりでした。(反省)
来年はもう少し更新回数を増やしたいと思います。

今年は寒いお正月になりそうです。
どうぞ皆様良いお正月をお過ごしください。
                
                   Mercedes
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# by mercedes88 | 2005-12-31 20:54 | 日記

Merry Christmas

寒い日が続いておりますが、皆様どうぞステキなクリスマスをお過ごしください。
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# by mercedes88 | 2005-12-23 23:06 | 日記

どうぞお体に気をつけて

 今年はひたすら「寒い」と連発する毎日。
職場でも耳にする言葉は「寒~い」。
私にはそれ程感じませんが、確かに昨年、今年の雪の多さは異常。
特に今年は昨年以上。
雪の多い地方にお住いの皆様、どうぞいつも以上にお体にはお気をつけください。
また、慣れていらっしゃる雪下ろしの作業でも、今年はお亡くなりになられているニュースを幾つか見ました。
どうぞお1人では雪下ろしなさらないように。
そしてくれぐれもお気をつけてください。

日本の多くの村が、過疎化しているのはもう過去の事らしく
今ではその過程を越えて、孤立しているとの事です。
そんな住人2,30人の村の住人は、孤立の中で何とか生活を続けておられる。
雪の多い村では、それなりにお互いに助け合い今の生活を維持していく努力をされています。
その状況に対策さえ持たない、持つべき場所は、「対策を考える事をあえて無視している」との事です。
そんな村が赤く塗られた日本地図を見て、その赤い色の多さに驚きました。

以前にも書いた気がしますが、自分の国は先進国だと思っていたけれど
臨海は起こす、医療費は上がる、そして建設費を抑えるためにすぐに倒れるビルを建てる・・・
実は発展途上国だったのですね。
それはもちろん違うとは思うけれど、そんな事思ってしまいました。

なんでこんな事書いたんだろう・・・・・。
皆様に「寒いからお風邪に気をつけてください」と書きたかっただけなのに・・・。
ニュース見てますって事、書きたかったみたいです。ハハ。

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# by mercedes88 | 2005-12-20 22:10 | 日記

「目標ですか?オリンピックで金メダルを取りたいです ハイ」

 「幅跳びじゃないんだぞ、Mercedes!」
小学校の時の百メートル走でトップでゴール目前の私に向けられたクラスメイトからの野次。
今思えば野次を飛ばした彼の目は素晴らし観察力を持っていた。

 小学校の時私の唯一誇れる事は”足が速い”事だった。
今はどうなのか知らないが、私が小学生5年生までは、運動会で”学級対抗リレー”と言うものがあった。
運動会のお昼を挟んだ前半と後半の最後に行われる組対抗のリレーである。
男女6人ほど(人数は忘れてしまった)のクラスで早い生徒が選ばれ走るレース。
クラスメートの声援をいっぱい受けてクラスの代表として走るわけだ。
私は5年生まですべてのレースで走った。しかも一番走者だった。
クラスで一番早かった私は良く先生に「アンカーになりなさい」と言われた。
そこで私はいつも、スタートが好きなので最初に走らせて欲しい、と一番走者を譲らなかった。
しかし、そこには私のずるい考えがあったのだ。
(あの頃私は結構な海千山千だったのか!気づかなかった!)
その考えとは・・・たとえスタートでトップに出れなくても後の走者が挽回すれば良い。私はとにかく3位以内に入ればそれで良いんだ・・・・。

 私の学年には誰もが認める足が速い女子が3名いた。その中の1人が私。
そしてその3人は、決まって第一走者として走っていた。(違う年も有ったと思うが、記憶の中では常に私達は始めのカーブまで3人肩を並べて走っていた。
1度兄がカーブに差しかかる少し前の場所で写真を撮った事があった。
それは見事な写真で、手ぶれも無く3人に表情、走る姿が実にはっきりと写っていた。

 しかしもう1つ私がアンカーを避けたい理由があった。
私は実は足を上手く使う事が出来ていないと自分で知っていた。
そう野次を飛ばした彼の言葉の通り、私の走りはスプリンターの走りではなかった。

 低学年の頃はそんな事知らなかった。
ある学年の時、体育の先生が私に言った。
「Mercedes, 弾むのは飛ぶ前までしなくていいんだぞ」
私達は授業で走り高跳びをやっていた。
次々にバーを飛び越える数人の生徒が集められてより高いバーを跳ぶ、飛べなかったクラスメイトの前で。
(今では恐らく考えられない光景だろうな・・・)
私は最後の2人に残り、その時先生が私の走りについて上記の事を言った。

私は先生の言った意味が分からず、しかしその言葉を1分ほど 飛ぶ番を待つまで考えた。
そして助走を始めた私はビックリした、先生の言葉の意味が完璧に理解出来たから。
冒頭の野次「幅跳びじゃないんだぞ」が上手く私の走りを分析していた。
私の走りは 歩幅も大きいが 足で地面を蹴った後 体がムダに浮く。
丁度三段跳びの感じ。あそこまでは行かないにしても私は自分の体が確実に浮く感覚を
その時初めて自覚した。
そして思った。・・・・だから私はトップになれないんだ・・・・・と。

働き出してテニスブームで教室に通った時も指導の先生に言われた。
「どうじてピョンピョン飛んで走るの?」

 マラソンを始めたが長距離だし、タイムもほぼ1キロ6分前後だったので フォームを扱う必要などない。
ただ楽しんでレースに出ていた。しかもそれは楽しい時期だった。

 少し前まで私は走るのが苦手だった。もうスポーツを全くやめて10年以上経つ。
少し走ると動悸がする。電車に間に合うために走っても、いざホームに滑り込み、電車に間に合ったとしても、動悸がしている状態で電車に乗る勇気が無い。
しかし、今職場から出てバス停までの4,5分程度の道を良く走るようになった。
それは職場を出て通りを見ると、少し先にバスが見える時があるからだ。
私はやや昇り気味の歩道をバス停まで一気に走り、バスに乗る。
時々息が切れて怖い時もあるが、動悸なども起きないし、またそう言った一連の事を考えなくなっている。
バスが先にバス停について、私を待っていてくれる時などもあり、大声でお礼をドライバーに言って、ニタニタし「間に合った・・・・」と はぁはぁ言いながらも、それらを嬉しく思う。
そんな事が悪い思いを消し飛ばすのだろう。
人の心理とはそんなものなんだ。(いや、私の心理だけかも知れない)

 今週もいつもの朝6時半に家を出る私に、気温3度や4度は応えた。
今週のある朝、私は3分も家を出るのが遅れた、走らなければ絶対間に合わない。
今は多少走れる様になった私も寒さの中での走りは苦手。でも走らなければ。
私は「よし、走るぞ!」とつぶやいて走り始めた。
しかし私はふざけて、昨夜のニュースで見たホンダが開発している人型ロボット”アシモ”君の走りを真似た。
そして思わずつぶやいた。
「凄~い!」
アシモ君は計算されて設計されているロボット。昨年よりも早く走れる様になったのも
緻密な計算、設計の生み出したものだろう。
そしてその走りは 私の無駄なジャンピング・ランニングをアッと言う間に改善したのだ。
走って2分半程度はかかる距離を私は2分ほどで走った。しかも全く疲れを感じなかった。

 もちろん勘違いかも知れない。ただ体調が良く早く走れたのかも知れない。
しかしあのやや腰の引けた はっきり言って ”カッコ悪い” 走りは
見かけによらず無駄が無く効率的だった。

 私はあの日からアシモ君の走りをしている、走らなければいけない時は。
あーこの歳になってやっとランニング・フォームを改善出来たなんて、私ってラッキー!

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# by mercedes88 | 2005-12-18 17:26 | 日記

ゴ~ン X 3

 先週の土曜日は職場の忘年会だった。
パスタなんか出ない素晴らしく優雅で落ち着いた雰囲気のイタリアンレストランで食事。
その後若者に人気の街の人気のバーで全員話を弾ませ、0時を過ぎてようやくお開き。
何台かのタクシーに別れて帰る事になった。
私を含む4人の同僚はタクシーに最後に降りる順に乗り込む。」私は後ろに2人目として乗り込もうとして、タクシーの上の乗り口で頭をぶつける。凄い音。
「ゴァ~ン」
ドライバーを含め同僚達が一斉に言う。
「大丈夫ですか!?」
私は笑いながら答える。「ハハ。恥ずかしい!でも大丈夫です」
しかし頭は、打った右側の痛みはないが打っていない左側がとても痛かった。
帰宅すると姉に電話をかけて言った。
「タクシーに乗る時に頭の右側打ったんだけど、左側が凄く痛いの。変よね。でね、夜中に吐着たくなったら電話していい?1人で吐くの辛いから」
姉はあきれながらもOKと言ってくれた。 が、私は夜中目を覚ます事も無く熟睡した。
頭の右には今コブがある。左側の痛みは2日で取れた。

 今週の月曜日。
風が強く早めに出勤して会社の回りを掃いても掃いても金色とも黄色とも言えるイチョウの葉は
からかう様に私の足元に絡みつく。そして集めてゴミ復路に詰めても詰めても一向になくならない。
私は表を掃いた後会社のビルの裏の横歩きでしか歩けない所へ入り、落ち葉のいろいろをホウキとちりとりで集めて前に進んだ。
私には見えていた。エアコンの室外機が丁度頭の高さにある事を。
そしてそれが近づいている事を。
「グゥォン」
その棚には横に1本5cmほどの細い棒が室外機の下に置いてあった。
そしてそれが立体的に自分の方へ10cmばかり飛び出ているなんて思わなかった。
イヤ、全く見えなかった。全く平面に見えた。
とにかく私は両目の間、眉間よりもやや下の所に凄まじい痛みを感じた。そしてつぶやいた。
「あ~1人で笑うなんてヤだぁ~!ギャラリーが欲しいよぉ~!」
ハリーポッター君の様な傷が付いた。それよりも私は”青く変化する”顔色に恐怖を感じた。
仕事中。痛いのは痛いけれど、目の辺りを殴られるみたいに青くなる方がもっと困る。
お粉を顔につけていない私は同僚達にお願いした。
「顔、打っちゃいまして・・・。顔が青く鳴り出したら教えてください」

 今傷は残っているけれど、やや黄色+やや青い 場所が目と鼻の辺りに下りてきた。
新しい週の顔が楽しみだ。

 昨日金曜日朝の掃除中。
・・:木曜日にクリスに会った時「じゃあと一回何か有るかも知れないから気をつけようね」と言われ
「そうね、3回あるからね二本では。自分でこのカフェのテーブルに頭ぶつけ様かなぁ・・ハハ」・・・そう答えた私。そんな心配はなかった。3回目はちゃんとやって来た。
私は会社の隣の敷地にある駐車場を掃いていた。いつもの様に金色のイチョウとの鬼ごっこ。
そしてブロックで出来た壁沿いにホウキを動かし、頭を右に向けた途端、洗濯物を干している網の端が右のおでこを直撃した。
ブロックからお隣の何も干されていない寂しく風に震えていた棒が、私のおでこに優しく、しかし音を立てて当った。
「ガォン」
私はおでこをさすりながらつぶやく「はぁー!3回目。ヘッヘェー!」

私は密かに期待していた。右の額から目にかけてが、青くなり、いかにも”誰かに殴られた”風になることを。
その顔を写真に撮ってXマスカードに入れよう!と考えていた。『まさにこんな感じの1年でした』なんて書き添えて・・・・・。
しかしそれは没案となった。

 今年の悪い事もみんなこの3回の「音」が消してくれた。
まるでそれは大晦日の除夜の鐘のごとく、めったに聞けない音だった。

「ゴォン」
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# by mercedes88 | 2005-12-11 00:32 | 日記

な、なぜなんだ!

 2006年のW杯ドイツ大会。
私の愛するアルゼンチンがなんと、オランダと同じ組。
なんて事に!
見たいけれど見たくない、見たいな・・・・。
あー、もー、ホントにー、なんでー?
めちゃめちゃ切ない・・・・・・・・・・・・。

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# by mercedes88 | 2005-12-10 06:30 | スポーツ

映画のシーンを私の街で

 最近出会った美しい人達、英会話スクールの2人の先生。
1人は新しく11月から私の先生となったイギリスからやって来たL先生。そしてもう1人はそのL先生の就任が遅れた4週間をうめて、臨時で私を教えたM先生。
 私が初めてL先生を見た時、それはスクールにプライベートのレッスンの予約を入れに行く時で、スクールまで30秒という地点で、丁度M先生とL先生がスクールのドアの前まで並んで歩いて来て、ドアを開けてスクールに入っていくシーンを見た時だった。
M先生はとても背が高い。190くらい有るのでは無いか。細身で黒のタイトなスーツがとても決まっていて、やや短めの黒髪がキリッとした顔立ちを一層クールに見せる。
一方L先生はイギリスから来た金髪をアップにして、いつも黒がネイビーのロング・スカートに黒のジャケットを着て、優雅に歩く恐らく160センチ程度のまさに美しい女性。
スクールの前で立ち止まり、ちょっと話してドアを開けて中へ入っていくM先生とL先生を
私は後ろから眺めため息を付きつぶやいた。
「あ~まるで映画のシーンみたい。あれ、あれ、あの・・・クリストファー・リーブとジェーン・シーモアの・・・・そう「ある日どこかで」!わぁ~もちょっと見ていたかったなぁ・・・・・・あの2人」
あの時のホンの数秒のシーンは私の頭に今も残っている。

 ある日電車に乗ると私の捕まったつり革の前の座席にL先生がいた。私が声をかけるといつもの輝く瞳で私を見て優雅な笑顔を見せて「まぁ、ハロー。お元気?」
いつもの様に黒いジャケットに黒のロングドレス。上に羽織った濃いグレイのコートに黒のストール。そして輝くクリーンの瞳・・・。
私はー元気です。どこ行くんですか?この時間レッスン中じゃないですか?--というと、おばあ様が亡くなられたとの事で郵便局でお金を下ろし旅行代理店で航空券を買う、という。
私は彼女の使うイギリスで作ったVISAカードが果たしてATMで使えるか心配だったので、クリスのプライベート・レッスンにはまだ少し時間があったので、L先生についてポストオフィースへ行く事にした。

私達は街の中心の大きな横断歩道を渡っていた。
そして私は黒いナイロンのコートのポケットに手をいれ、前を開けてコートを風になびかせなが横断歩道を渡ってくるクールなM先生を見つけ小さく手を振った。
コートの中は黒のスーツ。シャツは薄いブラウンでネクタイは細身の茶とクリーン、黄色が入ったレジメンタル。
「ハ~イ、ガールズ。2人でどこ行くんだい?」
眩しい笑顔を向けるM先生。私は何も言わずに・・L先生にに尋ねて・・・というジェスチャーをして、L先生とM先生の間から位置を変えて歩道の端に立った。2人は真面目な顔で話し始め、M先生は何かアドバイスしていた様で、それをうなずいて聞いているL先生。
私はその2人を眺めながら、またしても訪れた「ある日どこかで」ペアのオリジナル・シーンにうっとりしながら見惚れていた。
2人の話が終った時M先生が私に「元気だった?今凄く忙しいんだ。でも必ずスクールへ行って顔を見せて、一緒に飲みに行く時間を作るからね」と言う。
12月の車と人があふれる街の真ん中で、私はM先生の声が初め聞こえず、聞き返すと、少しかがんでそんな優しい事を言ってくれた。

私達はM先生と別れ郵便局へ歩き始めたが、私は横断歩道をコートのすそをなびかせ渡ってくるM先生の姿が男性ファッション・マガジンのブランド・スーツの広告の様で、しばらく頭に残っていた。
一方横にいるL先生は相変わらず優雅で慌てず、彼女のVISAカードが郵便局のATMで使えず、他のどこのATMでも使えないと分かった時でさえ、やや微笑みながら
「行くなって事かしらね。だってイギリスにいるのは1日だけなんですものね」
などとつぶやく。
私は自分のカードでお金を下ろして立て替える、と提案すると、彼女はいつものきれいなグリーンの瞳をより一層大きく見開きそして眉間に軽くしわを寄せ
「お!なんて優しいの、彼方私のエンジェルね。でもそのオファーは受けられないわ。だけどとっても嬉しい。ありがとう」
といつもの雅な笑顔を見せてくれた。

L先生は結局スクールの上司からお金を立て替えてもらい今週半ばに一日だけイギリスに戻る為飛ぶ。
私達が郵便局に行った日の夜、私は個人的に彼女に電話を入れた。
彼女はもう一度お礼を言って私に聞いた。
「ねぇ、私ってバカな事やっているのかしら?1日しかイギリスにはいられないのに飛行機に乗って出掛けるなんて。彼方がどう思っているか聞かせて」
私は言った。
「私は彼方のおばあ様が亡くなったと聞いた時お悔やみを言った。でもあなたがおばあ様の年齢とお人柄を言ってから、心から暗い気分が消えたの。おばあ様はこの世で一杯楽しんだ方だそうだから、今度は違う世界でまた楽しむお気持ちよ、きっと。じゃお見送りしなくちゃ。『今度はどこ行くの?またお話聞かせてね』って言っておかないとお孫さんが10人以上いるし、いろんな国でお友達を作るのがお上手だった方ならなおの事そう約束して置かないと、お話聞かせてもらうの後回しにされるわよ。私だったら絶対行くわ。」
彼女は笑いながら答えた。
「彼方からそう言ってもらいたかったの。私も行きたいけれど、普通の人はどう思うのかって考えたの。職場の人なんかが・・。でもあなたがそう言ってくれて凄く嬉しい。ありがとう」

 映画の様な美しくクールな私の英語の先生達2人。
私は出来れば、約束なしに、街で、電車の中で、そしてカフェで、突然の再会を期待する。
でも正直私がもし彼らをペア、もしくは個々で見つけても、10分は彼らを眺めていたい気がする。
だって彼らはあまりにも、私の好きな映画の登場人物的だから。

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# by mercedes88 | 2005-12-04 11:34 | 日記

Walk

I had a broken heart.

I had been walking home after work since my heart met with a disaster

named broken heart.

I was around 2 hours from home.

A strong March cold wind was trying to catch me. I walked a bit faster

than the wind.

But the wind was faster, and it became little bit warm, and then it held my

body.

I watched a cloud high above my head. It transformed in to a strange

figure and I let

out a laugh. I muttered………”not funny”…….

I saw many cars and a bus on the road. The passengers didn’t seem to

have a destination.


I looked for a song to match the walk.

……..[ A hazy shade of winter]…no……..[America]…no…….[April Come She

Will]!

I sang the song as I walked and I thought…….What song is for

tomorrow?......

I got my home. By that time it was blue grey time. I lingered on out side in

the twilight

dyeing my whole body in the color.

I felt I was going to fall in love with the color. And I opened the door to

home.

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# by mercedes88 | 2005-11-26 07:13 | ストーリー

サビが来ない!が始まりだった

 いつも更新を楽しみにしているtototitta!さんのブログで、バルサ・サポーターとコメントを残したら、楽しいお返事を書いていただいたので、またコメントを残そうか、とも思いましたが、自分のブログにサッカー関連の事を書こう、と思い、今日は『あまり良く知らないけれど、今一番好きなスポーツ』のうちの1つ、サッカーを、どんな人をサポートしているのか、と言う点に絞って書いてみたいと思います。

 2002年WCサッカーが開催される前私はいろんな情報をネットで集めていた。そして中学生みたいなサビオラが”恐らく”代表に選ばれるだろう・・と言う記事に安心し、アメリカ、NJに休暇に出掛けた。いつも6月にやってくる私が5月に来た。Judyは聞いた。「サッカー見る為に今年は5月なの?」私は答えた。「そう」
 帰国するとサッカー狂の友達からメールが届いていた。「サビオラ来ないそうですよー!残念ですねー!」私はこの短いメールを信じ切れなくて一番信頼できるアルゼンチンを愛しサポートしているサイト「アルメイダ・ファン・ページ」へ行く。そしてその事実をしり、ガ・ク・ゼ・ン とする。
「あぁ~~ぁサビが来ない!」でも来ないものはもうどうしようも無い。後で分かったが、サビはママの所でWCを見ていたとの事。ママにすがって泣いただろうか・・・・・。(私、サビけなしてる?)
続々と大会出場者達が来日して来る。その情報を毎日こまめに伝えてくれたサイトが、私が尊敬して止まないスキー・ジャンプをサポートしているサイト、3区民さんの「スキージャンプ・現場主義」見事なまでにレポートされたチーム、選手の行動。イングランドが来日した際、集まったファンが選手を乗せたバスを走って追いかけたらしい。3区民さんのレポートにはこう書いてあった。
”イングランド選手団を乗せたバスが走り出すとファンたちが走って追いかける。選手達は襲われると思ったかも知れない” 

ついに大会が始まる。私はいつも遊んでいたジャズのサイトを思いっきり”サッカーサイト”にしてしまい、ジャズのサイトの方々にかなりひんしゅくを買ったと思う。私のある日の書き込み。
ータイトルー「あぁ~~~」  -書き込みー「負けたぁ~」

大会開始数日後凄いコマーシャルを見る。スポンサーのアディダス。
有名選手を使って幾つかのコマーシャルを作り大会中だけ流していた。私が目を見張ったのは
椅子に座ったアルゼンチンのユニを着たアイマールが、左足をピコピコ動かして、横に立っている研究者風の男性がアイマールの足の現象について説明をする。椅子に座り一点を見つめるアイマールのナント美しい事!私は思わずつぶやく「きれい☆」私の頭にはサビオラのサの字もすでに無かった。(ハクジョウモノ!)
アルゼンチンの試合を見た時はアルメイダの色気にくらくらした。「この人ロックやってんじゃないの!?ホワイト・スネークのデビットみたい!イヤ、こっちの方が若い!」(意味不明)
そして左指の薬指に金のリングをした美しいアイマールが果敢にボールを追う、蹴る。金色のリング。「アナと結婚するのね・・・・・」私が良く覗くバレンシアのサポートサイトではアイマールのワイフ、アナの事を以前 ”動くANA” と言っていた。
 
 大会が終わり私はスキージャンプしか見ていなかったケーブルでサッカーチャンネルの契約をする。そしてリーガを見始める。時々セリアのインテルも見る。しかしリーガが面白かった。
私はサビオラをサポートしようとバルサの試合を見始めたが、サビの応援は実にみじかくして終った。私は中盤から後ろの選手の熱いプレーに引かれ始めた。そこにいたのはプジョールだった。私はバルサのユニを買う時信じられないくらい迷った。サビオラ?ルイス・エンリケ?プジョール?そして今私はプジョールのユニを時々着ている。正直嬉しい。お金があればルイス・エンリケのユニも買っておくべきだったと後悔はあるけれど。

 友達にプジョールの事を聞くとこう言った。「ガタイが大きな人ですね。以前は腕を振り回して良くファール取られていたけれど、最近は治ったみたいですね」 ヘーェ、そうだったの・・・。
アルメイダ・ファン・ページにバルサ関連で、と言う事でプジョールの事を書いたら、常連の方が彼が両腕を後ろに回しゴールに入って、シュートされたボールを蹴り返している写真を載せてくださった。その写真でもうすでに私はプジョールにメロメロ。(第一級のミーハー)。
そうしながらもよくヘアスタイルを変えるインテルのアルメイダにため息を付き、クレスポの断末魔の様な叫び声を聞いて涙を流し、ある日気が付いたら、ヒマをもてあました私はプレミアリーグを見ていて、ホンの一瞬見たテレビでルートがコミックのコブラに見えた。「あれ?今あの人、サイコンガ使わなかった?」って感じ。
その日から私はルートに熱い恋心を抱きながらも、それを決して口にしなかった。
翌年シーズン開始前、誰かがマンUからリーガのチームへ移籍した。それ私に天国と地獄を味合わせてくれる事になった。
私は当時アシスタントをしていたお芝居の中のサッカー狂のイングランド人にシーズンが始まる一週間前こう言った。
「私、お知らせがあります。今年からマンUをサポートします。」サイモンは驚いた。
「えっ!マンUを!?なぜ?」
私は白状する。
「ルートが好きなの。でも言えなかったし、チームの応援もしたくなかった。でも今ははっきり得いる。私はマンUのサポーターです!」 (ちなみにサイモンはニューカッスルのサポーター)
私は経済的理由からリーガを見ていない。それはとても残念でならない。

 私は今も時々思う。最近はもう見なくなったセリアでレコバはどうしているだろうか?と。ルイ。コスタはまだミランにいるのだろうか?シェフチェンコは元気か?マルディーにはまだ続けられるのか?そしてネドベドは今年もカードを集めすぎて一番大事な試合を観戦する事になって私を喜ばしてくれるのだろうか?

偏見を誤解を生む文とミーハー気分のお気楽サッカーサポーターの日記。これが私のサッカーの観戦方、感染方。

P.S.
2002年のWCサッカーが終ると、反省、批判、そして狂乱のサッカー記事が飛びかった。私は当時ファンだったテレビガイド”TVブログ”に面白い記事を見つけ、かなりの数コピーを作り、いろんな人に郵送した。そして結構面白反応を得た。
記事の内容は「2002年のWCサッカーでの日本のサッカーはまるで小学生がしている、ひたすら全員がボールを追っかける”ワーワーサッカー”だ」というものだった。
さぁ、否定したい皆さん、お手元に2002年WCサッカーの録画をお持ちならば、その点に注意しながら、今一度観戦してみませんか?私はミーハーだし、昔”ワーワーサッカー”やった口だから、何もいえません。(と、また逃げる、ミーハー)

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# by mercedes88 | 2005-11-25 23:24 | スポーツ

お久しぶり!

 知り合いが海外旅行から帰って来てお土産にお菓子をくれた。
彼女のお土産はいつも美味しい。彼女がどこへ行こうと、どんなものをお土産にくれようと。
今回もきれいなお菓子で私は当日見て楽しみ、翌日姉夫婦が尋ねて来た際一緒にそのお菓子を食べ、皆で「美味しいね」と言った。
 
 翌朝、私は右膝をポリポリかきながらお布団から出た。・・・・なんで私膝掻いてんだろう・・・・
その日は右膝の右端が赤く少し腫れた感じになって痒みがあった。
私は痒みに非常に強い。蚊に刺されてもまず掻かない。だからすぐに治る。
人にそう話すと、嫌われるか、変人だと思われる。別に構わないけれど。
その私がその日 時々右膝を触っては掻いていた。
 今朝起きると膝の赤みが少しだけ引いていた。痒みはもう無い。
しかし、布団の上で靴下を履こうと体育座りになった私に猛烈な痒みが襲った。
燃える様な痒みとやや熱い感じ。
「あっ、ヤダ・・・まさか!」
その感覚は実に懐かしい感じだった。燃える様な痒みに熱い感じ。
私はそっと布団の上で体の重さを一心に支えているおしりの右を浮かしその下に右手のひらを入れた。そして言った。
「やっぱり~ぃ!」
次に左のおしりにも同じ事をして、同じ感触をえた。それは蕁麻疹だった。

 私は10年ほど前、防腐剤や膨張剤が入っている食品を食べると、蕁麻疹が出来ていた。
蕁麻疹が出る場所は体の皮膚が柔らかい所。たとえばおしり。
私の場合ほとんどがおしりだった。
自分で気をつけそんな食品を避けているつもりでも、加工品には防腐剤は入っているだろうし
既製品のクッキーなどを食べると膨張剤の為だろうか、蕁麻疹は必ず出た。
食べた事を忘れても、蕁麻疹が出て来て、はて?何を食べたやら・・・・と思い返すと
大体何を口へ入れたか、思い出す。そしてそれを食べてはいけない食品のリストに載せる。
蕁麻疹は時として手のひらサイズのものもあり、MDくらいの大きさの時もある。
私はおしりに出来た蕁麻疹を鏡で見て同居人に叫ぶ。
「今度の大きいよー!今までで一番大きい気がするけれど、どう?」
同居人もふざけた性格だから
「見よう、見よう!」と言う。私は記録を残すのが好き。だから言う。「写真撮ろうか!」

 今回は左右のおしりに握りこぶしサイズが1つずつ。椅子に座ると熱いし、大きさが感じられる。
10年もの間、私は少しずつ体が強くなって、最近はもう全く出なくなっていた。
しかし、久しぶりのこのブヨブヨ感と掻痒感が戻って来た!
良い事か、悪い時はまた始まった蕁麻疹の襲来。
さぁ、この襲来はいつまで続くのか・・・・・。もちろん私は立ち向かう。記録を残しながら。

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# by mercedes88 | 2005-11-22 22:22 | 日記

毎日観光バスで

 バス通勤を始めて4ヶ月が過ぎようとしている。
電車通勤が長かった私には、バス停に立って予定時間通りに到着しないバスを待つ事は結構辛い。
7月からの通勤で、バスが来るまでに一汗かき、仕事帰りはバスが来るまでにもう一汗。
秋が深まりつつあるこの季節、今からもう手袋をしてスカーフを首にグルグル巻いて、厚手の靴下を履いて、そしてすでにダウンを着ている状態。ほとんど着ぐるみ。「足元見えまっせ~ん」

 しかしこの数週間の通勤は実に楽しい。
私は7時10分前後のバスに乗る。割と空いていて椅子に座る事が出来る。そして私は職場までの時間、変わり行く木々の葉の色を眺める。
通りの雰囲気を100%変えてしまうイチョウの葉の変化。
若葉の緑を過ぎ、夏の鋭い日差しをブロックしてくれるたくましい濃い緑になり、そして朝のまだ夜が明け切れていない街の中でただ黄色く色づいただけなのに、街が以前より少し明るくなった感じがするイチョウの並木通り。道路に落ちている黄色に色づいたその葉達は、楽しげに車道や歩道に散らばり、行き交う車や自転車の作り出す風で可笑しなダンスを楽しんでいるよう。
桜の葉は一枚一枚が少しずつ変化を遂げている。毎日見ていると同じ木の印象が違って見える。
 通勤バスに乗って、毎日観光をしている気分を味わっている今の私。
「さぁー今日も観光バスに乗ろう!」という感じでバス停に立つ少し寒い朝。

 街の美術館へ向かう道を走るバスを私は”花見バス”と読んでいる。
私の通勤バスも、春には”花見バス”になるのかも・・・・・・・・。

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# by mercedes88 | 2005-11-20 18:11 | 日記

社員食堂

 先日以前働いていた会社の取引先の会社の方と、久しぶりにお会いして夕食をご一緒しました。
 誰もが知っているビッグネームの会社の社員ですから、エリートです。
さすが経済観念もしっかりしております。
その方、お昼はいつも社員食堂をご利用との事。素晴らしきかな、社員食堂。
値段を聞いて私は
「私も食べに行っていいですか?」
と、芸の無い平凡な事を言って、自分で落ち込みました。
そこで切り返しに
「今日のメニューは何でした?」
とお尋ねすると
「えー今日はシュウマイが2個ついていましたね。」
私はすかさず
「グリンピース、付いてました?」
「いえ、付いていませんでしたね・・・」
私は続けて
「あー1円安!」
相手はゆとりで
「はっはっ!1円安ですか?」
興味を持って
「冷凍ですかね?」
「さぁ・・・どうでしょうね。1つは蒸して、1つは揚げてありました」
私は実に間の抜けた表情をして大声で言う。
「揚げたのと蒸したのですか?」
「ハイ。どうでしょうね、冷凍かどうか分かりませんでした」
私はまた大きな声で
「2個のうちの1つは揚げて、もう1つは蒸してるの?さすが大手」
「はっはっ、そうですかね」

その時は感動さえしたその揚げ、蒸し、シュウマイ2個グリンピース抜き。
今改めて考えると、そこに何かそうせざる理由があると私はみた!

・・・・・・・・・・・「ランチひとつー!」 「あいよ! おっと いけねぇシュウマイ1個落としちまったぜ」
 「大丈夫よ。私がそれ、 揚げてあげるわよ。天定の油だけど、いいでしょう?」 「助かるよ、おばちゃん」・・・・・・・・・・・・・・・・

デザートには生のフルーツがよく付くそうです。
大手の社員食堂めぐり、1度やってみたいです。

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# by mercedes88 | 2005-11-17 23:00 | 日記

嵐の行き先

 年をとる事もなかなか良い事みたい。

ー嵐が来ても、それが必ずさって行く事を知っているからー

泣いている人に

「彼方を泣かせている嵐はいつかきっと彼方の体を通りすぎて行く」と言える。

「なぜ分かる?」と聞かれたら

「私の所に来た嵐も、私を通り過ぎて行ったから」と言える。

だから、立ち止まらないで、前を向いて歩いていてください。

嵐は彼方の体を激しく揺さぶって、そして彼方の後ろへ通り過ぎて行くから。

必ず、通り過ぎるから。

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# by mercedes88 | 2005-11-17 06:30 | 日記

I do my best

a0053716_15434697.jpg 以前載せた写真は3年前に英語の先生達がしたお芝居「Rocky Horror Live Show」を記念に作ったTシャツです。
 プリントされているデザインはショーの為にスタッフの1人のポールが作成したポスターを使いました。
先週手渡ししたり、郵送したりして、先週末にはスタッフから「Tシャツ届いたよー」のEメールが次々に来ました。
サイズが本当に合っているかどうか、心配していた私ですが、彼らはそれには触れず、一応に
「ステキなTシャツ!」「パーフェクト!」などの感想を寄せてくれました。嬉しい限り。

 私はアシスタントとしてこのお芝居に参加させていただきました。
ショーの後、人に良く聞かれます。
「アシスタントって一体何をしたの?」
そして私は答えます。
「実はこれと言って何もやってないんですよー」

 2月の中旬、私は英会話の先生だったニコラからショーの監督のマイケル・デイリーの携帯の番号をもらい、びくびくしながらかけてみる。
マイケルはすでにニコラから私の事を聞いていて
「英語と日本語が出来るスタッフは必要だから歓迎するよ」
と言ってくれて日曜日の初めてのリハーサルに来るように言われた、時間は午後2時から。

 当日私は若者が夜集まる事で有名な通りにあるクラブに時間より少し前に行く。
8階にあるクラブにエレベーターで登る。
私はだんだんナーバスになってくる。
・・・一体私は何をすればいい訳?一体私に何が出来るの?・・・
そして時間が来てマイケルがやって来た。日本人の私を見るとすぐに声をかけてきた。
「さおりさんですか?・マイケルです。よろしく」
そして私達はお芝居をする事になるクラブへ入って行った。

 お芝居にはいろんな物が必要だった。それらを集めるのがとりあえずの私の仕事となる。
たとえばエディーが乗るバイク。車椅子。サックス。
バイクにはなかなか見つからなかった。
マイケルは安い中古を買おうか、とまで考えた。とにかくぎりぎりまで探そう、という事になって私はいろんなバイクを扱っているお店に電話して、レンタル出来ないか交渉した。
 そんなある日私は姉に用があって夜姉のうちへ電話を入れた。姉は外出中で下の甥っ子が電話に出た。私はー元気?最近なにして遊んでる?私は今あの有名な通りにあるクラブでお芝居する人達のアシスタントしているの。行った事あるそのクラブ?そうそうだれか知り合いにバイク持っている人いない?2ヶ月くらい貸してくれるとありがたいんだけど・・・・-と話した。
「さおりおねえちゃん、忘れた?お兄ちゃんバイクやでバイトしてるじゃん、今」
ガツンと一撃!
「あーそーだった!忘れてた。お兄ちゃんの携帯の番号教えて!」
すぐに上の甥っ子に電話を入れると
「あっ?バイク?(尻上りのイントネーション)オーナーに話せば借りれると思うけど、どんなノがいいの?」
「あのね、結構大きい外国人が乗り回しているバイクってイメージ、分かる?」
「あのさ、壊れてても良いって言ったよね。じゃボクのは?」
 それを見たマイケルはつぶやく。
「さおり、パーフェクトだよ。これ絶対使いたい!凄いよ、さおり!」
甥っ子と2人で彼のバイク屋から借りたトラックを夜クラブへ運び待ち合わせしたマイケルと3人でエレベーターまでバイクを押して行き、ドアの開いたエレベーターを中を見て3人で言う。
「入らない」
バイクが長すぎた。しかしマイケルはどうしても使いたい、と言っている。
そこへこのビルへ飲みに来たマイケルの2人の友人が声をかけてきた。
「よう、マイケル。元気?どうしたんだよ?」
マイケルが事情を話すと1人が言う。
「立てたらどうだ?」
マイケル、彼の友人の3人の外国人がバイクをウイリー状態にしてエレベーターの中で支え扉が閉まる。
私は甥っ子にもう1つのエレベーターで8階まで行くように言って自分は非常階段を走って登り始める。
私の方がほんの2,3秒ウィリー・バイクのエレベーターより早く8階に着いた。私は開いたエレベーターの扉を押さえ、マイケル達がバイクをゆっくり下ろしかけている時甥っ子の乗ったエレベーターが着いて彼もそれを手伝う。
そして私達はエディーのバイクをとうとう手に入れた。ハーレー!(もちろんハーレーではなくヤマハ)
 お芝居のリハーサルごとにバイクをウィリーにしてエレベーターの載せ、4階の物置から8階のクラブへ、終ると4階の物置へ、それをお芝居が終わり、甥っ子へバイクを返す日まで続けた。
 ロッキー役のもう1人のマイケルが1度私と一緒に非常階段を走り、エレベータのドアを押さえた際、初めて見た私の階段のぼりにこう言ってくれた。
「Good run!さおり」
そんな言葉の一つ一つが私を強くさせた気がする。

 本番が始まると、実際何もする事が無い。彼らが衣装を着てステージに上がる手伝いをして、お芝居が始まると私はカーテンの隙間から観客の反応を見て楽しんでいた。
2回目の本番の時ある事に気づいた。それはお芝居の途中でバックステージに戻ってくるフランクは鏡を見て化粧をチェックし、ティッシュで汗を拭き、またすぐステージに戻る。
私は3回目の時、その場面になると鏡のライトをつけ、ティッシュを2枚鏡の前に置いた。
フランクがバックステージに入ってくる。ライトがついている鏡を覗き、置いてあるティッシュで汗を拭き
「Thank you さおり」
と言ってステージに戻って言った。私は思った。-やっと何をしたら良いのか分かったみたいー
お芝居をしながら、アシスタント業を学んだ感じ。
そのトロさを許してくれたスタッフに感謝。

 リハーサルは土日の22時から5時、または4時から7時まで行われた。
土曜日仕事の日私は近くのファーストフード店でフライドポテトを買い、職場の冷蔵庫で冷やしていたフルーツを持って遅れてリハーサルに参加した。
お昼過ぎから缶詰状態のスタッフはポテトをつまみ、フルーツを口にしながらリハーサルを続けている。
そしてニコラがポテトをつまみに来て叫ぶ。
「さおり、結婚して~!」
ヴェネッタが言う。
「愛してる~!さおりーぃ」
食べ物で愛情は買える、しかも簡単に、しかもそれは実に安上がりだ。いい教訓だ。

 私は今でも覚えている。マイケルに初めて電話してこう言った事を。
「私自信、何が出来るのか分からないけれど、このお話は大好きだから、私に出来る事はベストを尽くしてします」

 そして私は千秋楽の最後の挨拶で名前を呼ばれステージに出て、近づいてきたマイケルにこう言われた。
「お客さんは誰も君の事を知らないけれど、僕らは君の仕事振りを知っているからね」
そして手渡された。
その年の Best Assistant Of The Year を。

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# by mercedes88 | 2005-11-13 15:46 | 思い出

ヒッチハイク

 1979年の夏。私はヴァージニア州の山道を1人歩いていた。
私はコースター仲間と一緒に泊まっていたモーテル”ハワード・ジョンソン・モーター・ロッジ”からタクシーを呼んで皆で名所の『ウィリアムズ・パーク』へ行く事にした。
モーテルの表で待っていると、なんとリムジンがやって来た。
しかし、ドライバーのお姉さんは良く言えば”ぽっちゃり” イジワルに言えば”ダイエットの必要な”、愛嬌のあまりない人で、それでもピンクのTシャツを着て、右手にはビッグサイズの(あの事はグランテは無かった)コーラの入ったコップを持って、ストローを口に加えた状態で私達と対面した。
それでも、リムジンはリムジン。私達は大いにはしゃいだ。
「凄い!リムジンだぁ~」「おっおー!すっげーっ!」
はしゃぐ私達を見たドライバーのお姉さんは一言。
「悪いわね、エアコン壊れてんの」
私達は乗り込みながらはお姉さんの言葉をよーく吟味した。8月。時間は昼過ぎ。
そして1人が言った。
「オイ、窓閉めてエアコン効いてる振りしようぜ!」「おっけ~!」
お姉さんがつぶやく。
「バッカみたい」

 私達は無事締め切ったリムジンの中で熱中症になることも無くウィリアムズ・パークに到着。
全員きれいに整列して入場して行った。
私は仲間の1人に行った。
「この建物の中をしばらく見てから公園内へ入るから」
実は私は団体行動が苦手だ。このローラー・コースターの仲間でさえ
遊園地へ一旦入ると私は別行動を取る。1人で歩く。ひたすら1人で過ごす。
(過ごすと言ってもほとんどコースターに乗っているか、乗る為に並んでいるか、のどちらかの状態なのだけれど)
彼らは私の言葉を聞いて「オッケー」と言って先に公園内へ入った。
私は建物から1度外へ出て、そこから見渡せる全体を見て思った。
お昼間より朝早く来たらもっと良かったかも、夕暮れの頃も良いかも知れない・・・・
そして急に決断した。”うん、帰ろう”

再び入り口となっている建物へ入る。
アメリカの18世紀を思わせる作りになった建築物。
私は料金所の辺りに偶然居た日本人の中年のご夫妻を見つけ声をかけた。
「申し訳ありません。もし英語をお話になれるようでしたら、私にタクシーを1台呼んでくれる様レジの人に頼んでもらえませんか」
ご主人の方が英語が堪能で「じゃ私が呼びましょう」と電話を借りて1台タクシーを呼んでくれた。
私はその方からタクシー会社の名前を聞いて、建物の外に出てタクシーが来るのを待った。
5分程度でタクシーはやって来た。
私は自分のファーストネームを言って、オーダーした本人であることを知らせ、タクシーに乗り込みそして言った。
「『ハワード・ジョンソン・モーター・ロッジ』へ行ってください」
タクシーの運転者が何か言ったが私は聴いていなかった。
そしてタクシーは走り始めた。
そして私は自分のとんでもない無知さを知ることになる。
10分程度走っても見覚えのある風景が現れない、しかもウィリアムズ・パークには10分足らずに到着した気がしていた。
私はドライバーに聞いた。
「『ハワード・ジョンソン・モーター・ロッジ』へ行きたいのですが・・・」
するとドライバーは言った。
「知っているよ。ジャクソンタウンのだろう?」
「ジャクソンタウン?ジャクソンタウンなんて聞いたこともない」
「えっ?俺はてっきりジャクソンタウンの『ハワード・ジョンソン・モーター・ロッジかと思ったよ」
「あのー、すみません。ウィリアムズ・パークまで引き返してください。お願いします。」

『ハワード・ジョンソン・モーター・ロッジ』はその後私の人生に度々登場する、アメリカの比較的良心的なモーテル・チェーンだ。
いろんな州のいろんな所に、しかし全く同じ作りで『ハワード・ジョンソン・モーター・ロッジ』はある。
この時私はジャクソンタウンの『ハワード・ジョンソン・モーター・ロッジ』には泊まっていなかった。
しかし、自分が泊まっている街の名前を覚えていなかった。これもかなりのドジ。
とりあえずウィリアムズ・パークの戻りタクシーのドライバーにお金を支払って、最度入り口の建物に入って、先程のご夫妻を探すも、もちろんいるわけがない。
私はタクシーが呼べない状態だ、と言う状況が理解できた。
ータクシーには乗れない。なぜならば、どの町の『ハワード・ジョンソン・モーター・ロッジ』か私は知らないからー

 私はとりあえず記憶を頼りに歩いて帰る事にした。
車で10分程度なら歩けない距離ではないはずだ。
もちろん歩けない距離ではない、でもタクシーだったら”楽"だろう距離だ。

 私は歩き始めた。3分ほど歩くと右側にガソリンスタンドが見えた。
私は地図とか、地名とか、そんなものを調べるのに、”イイかもしれない”と考え入って行った。
ガソリンスタンドの従業員は1人だった。ダークブラウンの髪がカールしているガッシリしたタイプのいかにもーアメリカンー
「すみません、この辺で一番近い『ハワード・ジョンソン・モーター・ロッジ』へ行きたいのですが、道を教えてくれますか?」
彼は私を見て聞いた。
「そこまでどうやって行くの?」
「歩いて」
「OK,時間はかかると思うけれど、この西60号線を通って行くんだ。そしたらここで信号がある。
そこをこっちへ行く。そこをずーと歩けば『ハワード・ジョンソン・モーター・ロッジ』はこの道の左側にある。分かったかい?」
「あの、このメモもらってイイですか?」
「もちろん、はい。気をつけてね」
「ありがとうございます」
私はもらったメモを見ながら歩き始めつぶやく・・・・スーパーマンみたいな人・・・・・。

西60号線は両側が背の高い木々に挟まれた道路。私はその木々を見ながらある事を思い出していた。

ーそれはしばらく前に読んだ雑誌「ポパイ」のアメリカの記事を集めたページにあった記事。
写真は女の子がテーブルに両肘を着いて笑っている。しかし彼女の肘から数センチ先は両手とも無残にも無かった。
笑顔の彼女はキャンペーンを張っていた。
 「ヒッチハイクなんかやっちゃダメよ!見てこの私の両腕。家出をしてどこかへ行こうと思ってヒッチハイクをしたら、止めてくれた車の持ち主にレイプされて(その頃レイプなんて言葉も凄く衝撃的だった)オマケにチェーンソーで両腕切断されたのよ。だから皆、ヒッチハイクなんかしちゃダメよ!」
耳を澄ますと、木々を切っている音なのか、チェーンソーの音が聞こえる。
そして道路の右端を走っていた私の背後から来た4ドアのいかにも高そうな車が私を通り越して
音も無く静かに泊まり、助手席のドアが開いてドライバーが後ろ向きに笑顔でこう言う。
「どこまで行くの?乗りなさい」
私は笑顔で首を左右に振りながら大声で言う。
「ありがとう。でも結構です」
そして車を追い越して顔を上げずに歩き続ける。
車は音も無く走り始め、私の横を通りこしてアッという間に見えなくなる。
かすかに聞こえる音。どこかで誰かが、チェーンソーを使っている、確かに。
2代目の車が止まる。似たようなやり取り。似たようなシーン。
そして遠くで唸るチェーンソー。
3代目の車、三度繰り返される場面。

 私はだんだん自分が強くなって行く気がしながら、スーパーマンからもらったメモを時折見ながら
信号を上手に通り過ぎ、しばらく行けばモーテルが見える道へと出て来て少しホットした。
信号とってもこの道の信号は空中に浮かんでいる信号で、見ようによれば、どの道も同じに見えた。
この難関を突破した事は今思えば奇跡に近い。方向音痴な私が一度しか通った事がない道
しかも車で通った道を、自分の足で歩きながら、同じ道を戻っているのだから!
方向音痴の方なら、この2行の文がいかに凄い文かお分かりいただけると思う。

そうしてようやく、例の、どこへ行っても同じ『ハワード・ジョンソン・モーター・ロッジ』の看板が見え
私は自分の部屋の鍵をフロントでもらおうとしたが、部屋にはルームメイトが帰っている、と言われた。
確かに部屋には私が一緒にウィリアムズ・パークに出掛けた連中がすでに帰って来ていた。
彼らはみんなでビールを飲みながらのんびりしていた。
そして1人が言った。
「お帰り。俺たちさおりちゃん見たんだよ~、車の中から。歩いて帰って来たんだねぇ」

 この話、以前から書くべきか、どうか迷っていたけれど、書く事にした。
結構笑えると思うし、私自身、当時だって笑った。
最後の行の言葉を言われた時はさすがに、「ったくもー!止まってくれたらイイのに」
と、思ったけれど、彼らは攻められない。
彼らは、私が”1人が好き”な事を知っているから。
きっと車の中で話した事だろう。
「あっ、さおりちゃんだ。彼女ホント1人が好きだよねー」

 遠くからでもそれと分かる、黄色いチェーンソーの小さな音。
 止めてもいないのに止まる良心的なアメリカ人のドライバー達。 
 そして、両腕を切り落とされた少女。

どーして止まってくれなかったのよー!私2時間以上歩いたのよー!!

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# by mercedes88 | 2005-11-11 22:19 | 思い出

Rocky Horror Tshirts

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3年前、通っていた英会話スクールが閉校した。
私は最後のレッスンで担当してくださったNZ人の先生に尋ねた「これからどうされるのですか?」
先生は陽気な声でこう言った。
「私とバレリーをハックの3人は『Rocky Horror Show』をするの」
私はほとんど叫ぶ感じで
「ワーッ!私あの映画大好きです。絶対見に行きますからね!」
すると彼女は真面目な顔でこう言った。
「アナタ、あの映画そんなに好きなの?じゃ仲間に入りなさいよ」
「先生、私、歌もダンスも出来ません!」
「アシスタントになっていろいろお芝居を助けてよ」
そう言われると断われない。
そして私はThe Rocky Horror Live Showのアシスタントとして
2月の中旬、毎週土日のリハーサルに始まり
5月18日から6月29日の日曜日だけの本番まで
私は彼らのお手伝いをさせてもらった。
これ以来どれ程私の生活が変化したことか・・・。

今年アメリカから戻り、リクルート活動をして、幸運にして私はある会社に拾って頂いた。
ハローワークから求人募集のファイルを見て、何度面接の予約を入れてもらった事か・・・。
そして仕事を始めた私に、ハローワークから「お祝い金」が届いた。
なんと10万円以上あるじゃないのよ~!
私は小躍りしたが、帰りに銀行によってそのお金を他の通帳に移した時思った。
「この仕事をもらったのも、あのお芝居以来変わった私だからもらえたんだと思う。じゃこのお金で何かお礼をしよう・・・・・」

そう思った私はGAPは行き、バーゲン商品となっていたシーズン違いのTシャツを一応考えてサイズを選び、お芝居の時に使ったポスターを我々のお芝居のマークにして
T shirtsを作ってしまいました。
お芝居に関してはまた改めて書きたいと思います。
とりあえず、Tshirts見せたいばっかりに、写真撮りました。
後ろはスタッフの名前が並んでいます。

皆が気に入ってくれたら良いけれど・・・・・・・。

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# by mercedes88 | 2005-11-06 23:49 | 日記

風になりたい

 以前友人と大喧嘩をして、家を飛び出した事がった。

夜の0時を回っていて、どこにも行く所もない。
アパートの周囲を2回って、次に近くのコンビニに行って店の中を隈なく歩いて
店の外にある公衆電話で自分の部屋に電話を入れた。
いつも留守電にしている私の電話のベルが4回鳴る。
そして留守電に切り替わる。
私は友人の名前を呼ぶ、2回。
そして友人は電話をとって「はい」と答える。
私は言った。
「今から歌うから聞いてね」
そして私は”風になりたい”の初めの出だしを歌い始めた。
友人は何も言わずに聞いている。
私は友人に聞く。
「意味、分かった?」
友人は言った。
「分かった」
私は「ありがとう」と言って電話を切った。
それから私はアパートの周囲を2回り、アパートのエレベーターを使わずに
月を眺めながら、アパートの部屋のフロアへ登って行き、自分の部屋のドアをあけた。
友人のいる部屋のドアを開いた私に 友人が言った。
「風が入って来たからドアを閉めて」
私は静かにドアを閉め、眠りにつく準備をして横になり
自分の中にあるロウソクの炎が消えていない事を確認して
そして深い眠りに落ちた。


♪天国じゃなくても 楽園じゃなくても  あなたに会えた幸せ 感じて風になりたい

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# by mercedes88 | 2005-11-05 23:51 | 日記

恋、そしてその形ともろもろのルール

 「恋って他の事をは違うのよ。プレーする事を止めるたら、それだけで負けなのよ」

「地球上には60億の人がいるんだ。この人って思える相手に出会えるなんて・・・凄いよ。
せっかくそんな相手と巡り合えたのに、想いを胸に秘めてるだけじゃ・・・・」

この2つのセリフはどちらもアメリカのドラマ「アリーmyラブ」からのもの。
どちらも第5シーズン、初めのはクレア・オトムズ、次のはジョン・ケイジのセリフ。

私が「アリー」を5年間見続けたのは、使われる音楽が好きだから。
しかし、時々、うむっ、とうならせるセリフが使われている。
音楽だけでは無かった事を、ケーブルで放送中の「アリー」を見ながら思う。

 先週、人生の事を思わず考えてしまうような事が起きた。
眠れなかった。
薄暗い部屋の白い天井を見つめていたら
25年以上も付き合いがある友人が電話をかけてきた。
彼は60代のまだバリバリの現役の仕事人。
私の話を聞いて、こんな事を言った。

「君の住む街には今話しに出た人物と君しかいないんだ」
私はもちろん反論する。-この間、こんな人とご飯をたべたよー
「じゃ3人なんだ」
反論は続く。-英会話の先生とご飯を食べたー
「えーじゃ4人か・・・」
私は真剣に反論する。ー私のやり方のどこがマズイの?良いじゃない、一方通行の想いがあってもー
「もちろん。でもね、世の中の人は皆楽しくやっているんだよ。いつも、毎日、毎晩」

英会話の先生が以前こんな事を言った。
「イルカは人間と同じ様に、セックスを繁殖以外にも、ただ楽しむ為だけにするんだ」

私には私の恋のスタイルがあって、思うに、私はそのスタイルを変えずに今日まで来たようだ。
時にスタイルを変え、違うことをやると
例の60代の友人は
「どうしてこうもややこしい事をやるんだろうね・・・・・。君の話を聞いていると
つららの下で、つららと取ろうと何度もジャンプしている君の姿が目に浮かぶよ。
幾らジャンプしても、決して届かない。つららは陽の光でどんどん短くなっていき
君はだんだん疲れてくる。それでもジャンプし続けているのが、君なんだよ!」

よかろう、つららの下、飛ぶようなで真似はもうやらない。
それでも、ゲームに参加するか、どうかは私が決める。
参加と決めたら、相手に言おう。
「地球上には60億の人がいるんだ・・・・・・」
不参加と決めたら、私はただ眺めるだけ。
それは私の基本だから。
世の中の人が楽しんでいるだろうけれど
それが私のスタイル、それが私の恋。
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# by mercedes88 | 2005-11-05 00:06 | 日記

読書クラブ 6

 えみはエレベーターが来るのを待ちながら、シュミットと過ごした今夜の事を思い返していた。

・・・・学生時代に戻った様な感じ。まるで初めて恋をした様な、辛くて、悲しくて、打ち明けられない自分を悲劇のヒロインへしてしまう、あの幼く、切ない想い・・・・

えみは部屋に戻り明かりをつけ、パソコンを立ち上げてメールのチェックをした。
たった今送られたシュミットからのメールがあった。
『僕と一緒に桜を見ませんか?』
えみはそのメールに胸がときめき、シュミットを愛しく思い、すぐ返事を書いて送った。
『すぐに行きます!』
えみは微笑んで部屋を出て、隣の敷地へ行った。そして満開の大きな桜の木の下で空を見上げているシュミットを見つけた。
「えみ、ほら来て!上を見ると、ね!桜の花と一緒にお月様が見えるよ」
シュミットが立っていた場所に行き、空を見上げるえみ。顔を真上に向けているので体のバランスを崩さない様にえみの後ろに立って、えみの両腕を軽く支えるシュミット。
「本当に素敵!」
えみが陽気につぶやく。えみの髪からほんのりとじゃ香の香りがする。シュミットはその香りを楽しみながらえみに聞いた。
「『若草物語』では誰が一番好き?」
えみは月を見るのをやめ目を閉じ、シュミットに両腕を支えられたままで答える。
「エミー。私と似た名前でローリーを結婚するエミー。だからローリーにも恋したわ。“君が死ぬ前には必ずキスをする”と約束するローリー。“じゃこれからパリに行こうか”と叔母の家へ行くのを嫌がるエミーに言うローリー。私の夫は長い間私のローリーだった。私が死ぬ前にキスもしてくれたし、パリへも連れて行ってくれた。でも私がまだ何もしてあげていないのに、彼は死んでしまったわ」
シュミットは両腕で支えていたえみの体を自分の胸に優しくあずけ、両手は体の横に下ろされたえみの手を軽く握った。
「ごめんなさい、そんな事話させて。僕がローリーだったらって話をしたかったんだ」
誤るシュミットにえみは明るい声で言った。
「どうもありがとう。でも今はもう大丈夫よ。1人で生活もちゃんと出来ているし、読書クラブだって作って楽しい時間を過ごしているわ。でしょう?」
シュミットはえみの両腕を優しくさすりながら話す。
「えみ、僕はあなたを初めて会った時あなたの声に恋をした。人の心を暖かくする様な声だと思った。あなたにはきっとすてきな家庭があると思った。あなたから自分の名前を呼ばれるあなたの夫、子供達、あなたの家族をうらやましいと思った。あなたの部屋へ行って、あなたが1人で生活しているのが分かった。うれしく思ったけれど悲しいとも思った。あなたはご主人に何もしてあげていないのにご主人が亡くなったと言ったけれど、あなたはそのすてきな声で彼の名前を呼んでいたんです。いろんな場所で、いろんな時に。だから何もしていない、なんて思わない方が良い」
そう言い終るとシュミットはえみの腕から両手を離した。えみは2,3歩横へ行き、低い桜の枝を手に持って揺らし、シュミットを呼んだ。
「シュミットさん、ほら、きれいでしょう、花吹雪!」
えみが揺らす枝の桜の花びらが宙を舞いながら落ちていく。その中をシュミットが歩きえみに近づく。
「きれいだね、とても」
「シュミットさん、私はあなたのお母様位の歳なの。こんな風にあなたに惹かれるのは私が愚かだから。まるで10代の子の様に心がときめかせて、そしてとても戸惑っている。ごめんなさいシュミットさん。あなたには、あなたの年代の可愛い素敵な女性と幸せになってもらいたいの」
シュミットはえみの前に立って笑顔で言う。
「パール・バックが最後に書いた本の中のせりふみたいだなぁ」
そしてえみの右腕を取って自分の方へ引き寄せ、えみを背中から両手で軽く包み込む。そしてつぶやく。
「僕の事を想ってくれてありがとう。そんなすてきな事が今夜分かるなんて思いもしなかった。とてもうれしいよ。だからもう本の中のセリフみたいな事は言わないで。二度と」
えみはシュミットの素直さにとても心惹かれた。彼の自分への想いを受け止めるかどうか、迷っていた自分がさっきまでいたのに、彼への想いを打ち明けた今この瞬間何処にもその自分を見つけられなかった。
「パール・バックの最後の本・・・・・ジェイリッド・バーノウに惹かれたわ、昔の話だけれど。あれは確か『愛に何を求めるか』だったわね。」
シュミットはえみの頭のてっぺんにキスをしながら言った。
「僕はジェイリット・バーノウと同じ歳なんだ。でも彼みたいに若い子と結婚する予定はない。僕が欲しいのは君と過ごす時間。君と語らう時間。そして君を愛する時間」
えみはシュミットの腕に優しく包まれながらシュミットにささやく。
「じゃ、もうすべてあなたは手にしているわ」
シュミットはえみの体から腕をはずし、えみの正面に立って、えみの体の横にある手をそれぞれの手で握り、指を絡め、そしてえみを見つめつぶやく。
「僕はまだもらっていない、僕が一番欲しいものを」
えみがうつむいて、気まずそうにつぶやく。
「ゆっくり進んでいきましょう」
シュミットは笑顔で答える。
「えみ、君が思っているものも僕はまだもらっていない。でもそれはいいんだ、急がなくて。もちろん僕はそれをもらう時にも、今僕が一番欲しいものも一緒にもらえたら、僕の頭の隅にある、君のご主人への嫉妬は消えるけど」
えみは顔を上げてシュミットに聞いた。
「彼になぜ嫉妬してるの?」
シュミットはえみの額にキスをして、えみを見つめて言った。
「君は僕の名前を呼んだ事がない、『読書クラブ』の仲間としてでなく」
えみは優しく微笑んでシュミットを見つめながらつぶやいた。
「シュミット」
シュミットはえみの顔を両手で優しく包んで唇にそっとキスをし、えみの体を優しく抱き寄せた。
桜の木の下で寄り添う二人に春の月明かりが柔らかくふりそそぐ。


・・・・・・The end

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# by mercedes88 | 2005-11-04 06:45 | ストーリー

読書クラブ 5

 店から出てえみは明るい声でシュミットにライブの感想を言った。
「ラストの曲のメロディーがまだ頭に残っているわ。素敵な曲だった。誘ってくださってありがとう」
シュミットはえみを見るために後ろ向きに歩きながらこう言った。
「えみ、あなたは自分の生活を楽しんでいますか?」
「ええ、楽しんでるわ。シュミットさんに誘われて若い人に人気のお店で素敵な音楽を聞いて。」
えみは笑顔でそう言った。
シュミットは立ち止まってえみの前に立ち、自分の顔がえみの顔の高さまで来るようにかがみ、えみの顔を見つめて、しかし笑いながら言った。
「じゃこれからもっと楽しんでください。また誘いますから」
そう言うと前を向いて歩き出した。そしてえみの横に並び今度はつぶやく様に言った。
「今夜のドレス素敵ですよ。シンプルだけどエレガントだ。僕は好きです、そのドレス」
そしてシュミットは右腕を伸ばしてえみの右肩に軽く自分の右手を置いた。決して、抱く、という感じではなく、とても軽く置いた。そしてえみの肩に力が入るのを感じて、シュミットはえみの肩に置いた右手を肩から下ろし、えみから少し離れた。
えみはシュミットの右手が肩にまわされた時に感じた安心感に驚いたと同時に、そう感じた自分に戸惑った。
少し前を歩くシュミットが駐車場に入り車を出してえみが立っている所で止まり、内側から助手席のドアを開けた。
えみが助手席に乗り込む。
シュミットはえみの足元で鈍く光る、黒のビーチサンダルに付いたブルーの花飾りを見てえみを愛しく思った。そしてえみの顔を優しい眼差しで見た。
シートベルトを締めて運転席のシュミットを見ようと顔を上げたえみは、シュミットの、自分を見つめる顔を見た。駐車場の照明に照らされたシュミットの笑顔をえみはとても優しいと思った。その笑顔を見ていると自分も笑顔になって来る。
えみはシュミットの髪に触れようと思わず左手をシュミットの顔に近づけようとしたが、その手を自分の右の耳元に持って行き、サイドの髪を耳にかけた。
シュミットはえみが髪を耳にかける仕草に惹かれた。そして思った。
“何が彼女を引き止めているんだ?”と。
 
 シュミットは車を走らせ、えみはライトに照らされた夜の街を見る。
そしてシュミットは車を運転しながら言った。
「今夜はまるで『ブラームスはお好き?』みたいですね」
シュミットは続けて話す。
「バーグマンがいくつの歳の役をあの映画でやっているか、知っています?」
「いいえ、知らないわ。パーキンスが20代後半・・・、バーグマンはいくつかしら?」
シュミットは答える。
「バーグマンは確か39歳です。」
えみは何となくそれは違うという気がした。
「小説ではあの女性は40代の初めじゃなかったかしら?」
シュミットは前を向いたまま話を続ける。
「そうだったかも知れない。本をまた読んでみないと覚えていない、年齢までは」
えみは助手席の窓から外を見ながらつぶやく。
「年齢って大切よ、あの小説には・・・・」
シュミットは言う。
「確かにそうですね。僕はあの映画で、“恋に落ちる”事と“愛する”事の違いを見た気がしました。バーグマンは不幸を選んだ。それが彼女の“愛する”事だから」
えみも、窓の外を見ながら話し続けた。
「あの映画で流れたブラームスの交響曲3番が好きだわ。美しくて切ない旋律・・・」
「あの曲を書いた頃ブラームスはクララ・シューマンに恋をしていた。叶わない恋を」
えみは言う。
「いいえ、クララも彼に想いを寄せていたわ」
赤信号で車を止めたシュミットがえみを見る。えみはうつむいて膝の上に手を置いている。
シュミットは、えみの耳元にかかるショートヘアーに触れたかった、えみの肩を抱き寄せたかった。しかし何も出来ないまま信号が青に変わりシュミットは車を走らせた。

 えみのアパートの前にシュミットが車を止め、えみは車から降りた。
「今夜は誘ってくださってありがとうございました。おやすみなさい。運転に気をつけて」 
シュミットは微笑んでえみに手を振り、そして車をスタートさせた。


To be continue......

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# by mercedes88 | 2005-11-03 00:11 | ストーリー

読書クラブ 4

 火曜日の朝食後メールをチェックするとシュミットからメールが来ていた。
『日曜日はたのしい時間、ありがとう。水曜日夜ともだちが笹岡の「ブルー・アイリス」でえんそうします。ケルト・ミュージック。夜9時から。よければ来てください』
若い人と外国人の集まる人気のクラブ。断わる理由を考えたが浮かばない、でもはっきり“行けない”とは、なぜか言えない、言いたくない。
ケルト音楽は好きだった。
えみは朝の8時を回るのを待ってシュミットにメールを入れた。
『シュミットさん、メールありがとう。明日のお友達の演奏楽しみにしています』
シュミットからすぐに返事が来た。
『えみ、おはようございます。明日の夜OKですね。僕も楽しみです!シュミット』
えみはシュミットの返事に笑顔になった。彼からのメールを読み返す。彼の笑顔が目に浮かぶ。そして自分がシュミットの事をすでに10分以上考えている事に気づく。
『シュミットがいくつか知っている?自分の半分くらいの歳よ。目を覚まして!』
えみはうなずきながら自問自答して、それが終わると明日の夜何を着るか、考え始めた。

 夜8時半の「ブルー・アイリス」はすでに込んでいた。えみはフロアーの一番後ろにある背の高いスツールに座りフロアーの人達を見ていた。
シュッミットはフロアーの後ろのバーでビールを2本買い、テーブルへ戻ろうとして左の隅のスツールに腰掛けている黒のドレスに黒のジャケットを着たえみを見つける。
「こんばんは、えみ。会えて良かった。一緒に来るべきだったね。ゴメンなさい」
えみは笑顔で答えた。
「気にしないで。一人でここへ来たし、1人で楽しめたと思うけど、会えてうれしいわ」
シュミットはえみに椅子から降りる様に促して言った。
「テーブルへ来て!」
えみは気をつけながらスツールを降り、シュミットの後ろについて行った。シュミットが友人達にえみを紹介し、えみに友人達を紹介する。シュミットは自分の友人にえみを紹介して気分が高揚していた。えみはシュミットの友達として彼の友人に紹介された時の嬉しく、また何となく気恥ずかしい思いを上手く消化する事が出来ずにいた。シュミットの友人2人がライブの準備でテーブルを立つとシュミットはえみの方へ体を向け笑顔で言った。
「来てくれてありがとう」
シュミットは続けて話しかけてくる。
「本の方は進んでる?『初恋』」
えみはステージの方を向いたまま首を左右に2度振り答える。
「今週は何だか、上手く読めないの。忙しいわけでもないのに・・・」
シュミットはそれを聞いて嬉しくなった。そして子供の様に言った。
「じゃ、『初恋』はパスしましょう。またいつか。他の本にしましょう。」
えみはシュミットの意外な提案に彼の顔を思わず見た。
「『ブラームスはお好き?』はどうですか?」
シュミットはステージの方を見ながらそう言った。
えみはすぐに返事をせずに目を軽く閉じ、小さくため息を付く。
「他の本にしてみない?たとえば、『薔薇の名前』とか」
えみは目を閉じたままシュミットに言った。
シュミットはそんなえみを見つめながら言った。
「『ブラームスはお好き?』は嫌い?」
えみはまだ目を閉じたまま、額に右手を当て、顔を少し傾けて答えた。
「若い頃はあの本も映画も好きだったけれど、今もう一度読みたいかどうか分からないわ」
シュミットはえみがまだ目を閉じている事を素敵なチャンスだと思った。この薄明かりの中でえみが化粧をしていない事を見て取ると、えみのその右の頬に自分の指の背を這わせたい衝動に駆られたが、その熱い想いを押さえ、えみにこう言った。
「えみ、あなたが嫌ならあの本はやめましょう。あの本には不幸になる女性の話しが書いてある。だからあの小説は人気があるのかも。不幸になる事を選ぶ姿は絵になる。でも自分の手でしっかりと幸せを掴み生きている今の女性には、ただの古い小説、昔の映画。『薔薇の名前』ですか?OK。1度読みかけて最後まで読み通せなかった。再挑戦しますよ」
そして言い終わったシュミットはステージの方は体の向きを変えた。そしてすぐにステージのライブが始まった。

 えみは目を開きステージのシュミットの友人のライブを聞いた。
それは美しいメロディーの連なった素晴らしいライブだった。最後の曲が終わると拍手はしばらく続き、アンコールの曲名がアナウンスされ、その曲は彼ら2人の声だけで歌われ、観客のさらに大きな拍手を浴びた。
そしてシュミットの友人2人がステージの後片付けをしている時、えみは立ち上がり、ステージの上の2人に、素晴らしいライブだったと言い、さよならを告げてシュミットのテーブルに戻った。
シュミットはえみの行動を目で追いながら、近づいてくるえみに笑顔を見せた。
「送りましょうか?僕は今日車だから」
えみはシュミットがアルコールを飲んでいると思っていたので、確認する意味で聞いた。
「今夜はお酒を飲んでいないの?」
シュミットは自分の前にあるジンジャー・エールのビンのラベルをえみに見せて言った。
「飲んでいません。あなたを車で送るつもりだから」
シュミットの表情からは何も読み取れなかった。ただシュミットはえみを見ているだけだった。
えみはそれでもシュミットの気持ちを知っている気がして、答えに迷った。でも気付いた事に、シュミットをがっかりさせたくない、シュミットの笑顔が見たい、と言う気持ちがあった。そしてそれは確かに自分の正直な思いだった。えみは笑顔でシュミットを見ながら言った。
「それじゃ、甘えて送っていただくわ」
シュミットはちょっと微笑んで、テーブルから離れ、ステージで後片付けをしている友人2人に声をかけ、それからテーブルに戻って1度座り、えみを見て言った。
「じゃ、行きましょうか?」
そう言って椅子から立ち上がり、えみがテーブルと椅子の間から出やすいように、自分の座っていた椅子を少し横に移動させ、えみを自分の方へ招いた。シュミットの右手はえみの左腕を軽く掴み、えみが自分の横に来るとシュミットの右手はえみの背中の真ん中辺りに軽く当てられた。
えみはシュミットの手が自分の体に触るたびにシュミットの手の温もりを感じる気がしたがそれは思い込みだった。しかしそれらのシュミットの仕草を切ない思いで受け止め、そして自分の鼓動の早さを背中に当てられたシュミットの右手が感じなければいいけれど・・・・と強く思った。
シュミットはフロアーを出るまで自分の右手をえみの背中に当てて、彼女の体の温もりを感じ取ろうとしたが、ツイードのジャケットを着たえみの背中からは何も伝わってこなかった。


To be continue......

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# by mercedes88 | 2005-11-01 20:17 | ストーリー

読書クラブ 3

 翌日お昼の2時過ぎ、家にいる時は常時繋いでいるパソコンからメール着信音が聞えた。それはシュミットからのメールだった。
『こんにちは。よければカフェでお茶でもどうですか?』
えみは2度メールを読み、返事を出した。
『こんにちは、シュミットさん。アールグレイでよければこちらでいかがですか?』
シュミットからはすぐに返事が届いた。
『これから行きます』
えみは自分の行動が軽はずみでない証拠として、「初恋」について、知っていることを近くにあったダイレクトメールの裏に書いてみた。しかしあまり覚えてはいなかった。
 
 ドアフォンが鳴り、受話器を取るとシュミットの声がした。
「こんにちは、シュミットです」
「どうぞ」
えみはそう答えると3秒ほど一階のドアを開けるためのボタンを押した。そしてシュミットがドアベルをもう一度押さないで済む様にドアの外でシュミットが来るのを待った。
シュミットはエレベーターを降りて通路へ出るとえみが見えた。それはシュミットにはうれしい驚きだった。
「いらっしゃい」
「急におじゃまして、良かったですか?」
「かまいませんよ。どうぞ入って。すぐお茶を入れますね」

 シュミットをリビングへ通し、えみはキッチンで紅茶を入れマグに注ぎ、ミルクと一緒にリビングへ運んだ。
テーブルにお茶を置くと、自分もシュミットの向かいに昨日と同じ様に座った。
「実は『初恋』のストーリーってあまり覚えていなかったの。次の土曜日までには何とか読めるとは思うけれど、ダメな時はどんな話だったか教えてください」
シュミットはえみの顔を見ながら話を聞いていたが、話が終ると笑顔で聞いた。
「どんな事を覚えているんです?」
えみは過去の記憶をたどる様な薄目を開けた表情を作って見せて言った。
「確か少年の恋している年上の女性には好きな男性がいて、それがその少年の父親ってくらいかしら。間違っている?」
シュミットはイジワルな大学教授風の声を出してして言った。
「君はいつそれを読んだじゃ?それじゃ本の裏のあらすじより短い!今回はEだね」
そう言って、えみが声を出してくすくす笑うのを聞くと、また続けた。
「何がおかしいんじゃ、ゆるせんな、君はFじゃ!」
そう言うとシュミット自身も笑い出した。そして言った。
「川原さんの笑う声は良いですね。とてもやさしい笑い声です。もっと笑うべきですよ」
えみは今シュミットが言った事に対して何か言おうと思って、笑顔だった顔を少し滑稽な顔にして見せたが言葉が見つからなかった。そしてその代わりに小さなため息が出た。
「僕は川原さんの声がすてきだと思ったからそう言ったんです。それが何か・・・」
「ごめんなさい。私すぐため息付くの。悪いくせですね。気にしないでください」
えみはそう言うと笑顔でシュミットを見て、それから言った。
「私はFだから土曜日までには何とかCはもらえる様に、がんばって読まなくちゃ」
シュミットはうなずきながら言った。
「昨日この部屋の本棚を見ました。日本語だけど知っている本もありました」
「たとえば?」
「『わが谷は緑なりき』」
えみは若い人が、しかも外国人で知っている人は少ないと思ったので思わず聞いた。
「本を読んだの?それとも映画を見たの?シュミットさんの様な若い外国の方がこのタイトルを知っているなんて驚きました」
シュミットは自分の話に意外性を見つけ質問してくるえみをうれしく思った。
「僕の母親は日本人です。小さい頃から何度か日本へ来て、日本の高校へも行った。日本が好きだから今日本で働いている。もちろん英語を教える仕事しか僕には選べないけれど。母は本や映画が好きです。この本みたいに英語と日本語のタイトルを知っているものもある。僕は映画を最初に見て、本は後から読みました。イギリス人の僕にはウェールズはすぐ近く。僕は子供だったからヒューみたいにみんなから愛されたいと思った。あの時代ならではの家族愛の話ですよね」
シュミットが自分の事を話し始めた時、えみは急に落ち着かない気分になり、自分の心臓が少し早く動くのを感じた。そして自分が話そうしたこの本の事を話さずにいようと思った。しかし口から出てきた言葉は、その話だった。
「私はブロンウインに憧れていたわ。あんな女性になりたいと思った」
そしてシュミットがえみを見つめながら言った。
「ヒューも彼女にあこがれていた」
えみは自分が口にした言葉を後悔したが、なぜ後悔しているのか理由が分からなかった。えみはシュミットが自分を見つめる視線を体に強く感じながら、それから逃れる為に、わざと大きくうなずいてみせて、こう言った。
「そうね、あの家族の愛情の深さは今の時代には見つけられないわね、きっと」
「そうですね。ぼくもそう思います」
シュミットは先日えみが郵便で受け取ったアマゾンからの封筒の事を聞いた。
「ところでアマゾンからは何を買ったんですか?」
えみは雰囲気を変える丁度いい話題と思い、アマゾンから送られた本をテーブルに置いた。
「主人がこの本がとても好きだったの。彼は日本語を外国の人達に教えていて、生徒さんと仲良くなるとこの本をプレゼントしていたわ。日本の作家の優れた作品を読んでもらいたかったのね。彼が亡くなってからは私が続けようと思って。これ、差し上げますよ」
それは安部公房の「砂の女」の英語版だった。
シュミットは本を裏にしてあらすじを読むと言った。
「おもしろそうな本ですね。どうもありがとうございます。ご主人の事は残念です」
本を手にしてシュミットは立ち上がりえみに言った。
「今日はきゅうにやって来て、すみませんでした。でも本の話をするのは楽しいから。」
えみも立ち上がり笑顔でシュミットに言った。
「私もシュミットさんと本の事を話せるのは楽しいから、土曜日が楽しみです」
シュミットはドアまで行って振り返り、えみを見ながら言った。
「川原さんの名前は何ですか?」
「私の名前?えみです。川原えみ」
「えみさんと呼んでいいですか?」
シュミットは笑顔でえみを見て聞いた。
「えみでいいですよ」
「ありがとう、えみ。じゃ僕の事もシュミットと呼んでくださいね」
えみは笑顔で大きくうなずいて、ドアを開けて帰っていくシュミットの背中を見つめた。


To be continue......

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# by mercedes88 | 2005-10-30 14:26 | ストーリー

読書クラブ 2

 その日の夜、日本語のレッスンが終わって、パソコンのメールチェックをした。
シュミットからの今夜送られたメールが来ていた。えみはメールを開いて読んだ。
『川原さん、今日はおあいできてうれしく思いました。もしよければ土曜日、2人で「読書クラブ」をしませんか?メールをまっています。シュミット』
疲れていた事もあり断わる理由を考えるのも面倒で、えみはこう書いてメールを出した。
『シュミットさん。メールありがとうございます。それでは土曜日にクラブを開きましょう。場所は私のアパートです。駅からメールをくださればお迎えに行きます。川原 』

 土曜日の2時少し前にシュミットから、「今、えきです」というメールが届いた。えみは薄いパープルのスプリング・コートを着てすぐに駅へ向かった。
 シュミットは改札口を出て切符の自動販売機の前に立っていた。
背はあまり高い方ではなく黒い髪を清潔な感じにカットしてブルーのアウトドア用のジャケットを着ている。えみを見つけるとゆっくりとえみの前に来て微笑みながら言う。
「こんにちは。クラブを開いてもらってうれしいです。ありがとうございます」
「私もクラブが開けて良かったと思っています」

 2人はえみのアパートのある通りへ出て、ゆっくり並んで歩いた。
今週の初めから咲き始めた桜が見ごろでこの週末は満開になると思われた。
「お花見はしましたか?」
「いえ、していません。でも楽しいですよね、お花見は」
シュミットはえみを見ながら答えた。そして続けて言った。
「すてきな色のコートですね、僕その色好きです」
えみは急にコートを褒められ戸惑った。うれしいとなぜか言えない。でも陽気な声で言った。
「どうもありがとう。私もこの色が気に入って買ったの」
そしてアパートに着いてメールボックスから郵便物を取り出しドアを開けシュミットを通し、一階にいたエレベーターに乗りえみが8階のボタンを押す。シュミットはえみが持つ郵便物にアマゾンコムの封筒を見つけ興味を持つ。そしてエレベーターは8階に止まった。
えみが先にエレベーターを降りドアの並ぶ通路へ行く。シュミットが8階からの眺めを楽しんでいるのが分かると、えみは立ち止まり隣の建物の裏庭を指差して言った。
「シュミットさん、ほら見て、桜。きれいでしょう」
シュミットはえみが指差す方へ目線を落とし、5割程度咲いている大きな桜の木を見た。
「ここからお花見が出来ますね。良いなぁ・・・・」

 えみがドアの鍵を開け、シュミットを呼ぶ。そしてふたりは部屋の中へ入って行った。
えみはシュミットをリビングルームへ通し、コートを脱ぐとシュミットに尋ねた。
「ジャケットを預かりましょうか?それに好きな場所に座ってください」
シュミットは部屋の真ん中にあるテーブルの1つの椅子の背もたれにジャケットを掛けその椅子に座った。それを見たえみはシュミットに聞いた。
「飲み物は何が良いですか?と言っても、紅茶とミネラルウォーターしかないけれど」
「川原さんは何をのみますか?」
「私は紅茶だけれど・・・」
「じゃ僕も同じものをお願いします」
「アールグレイとダージリンがあるけれど、どちらが良い?それとミルクとお砂糖は?」
「アールグレイとミルクを」
えみはキッチンでアールグレイをポットに作りマグに注いでミルクのコップと一緒にリビングへ運んだ。シュミットは出された紅茶にミルクを入れ一口飲んで言った。
「美味しいです。ありがとうございます」
えみは早速クラブを始めようとテーブルに本を置き、シュミットに質問を始めた。
「シュミットさんはこの本が好きですか?」
「好きじゃないけれど、良い本だと思います。テーマは愛だし」
「シュミットさんはいつこの本を読んだんですか?」
そんな質問をしながらえみは、事前に質問のリストを作らなかった事を後悔した。
「大学生の時です。オックスフォードの古本屋で見つけて読みました。ケイトはメインキャラクターとしてはとても魅力的です。激しい情熱を密かに隠し持っていてその情熱がこの物語の悲劇にもなっている。あの、良ければシュミットと読んでください」
えみはシュミットの話す日本語を聞いていた。シュミットが何を話しているかではなく、彼が話す日本語を聞いていた。彼の声で話される日本語はえみには素敵な音だった。しかし、えみは今シュミットが“オックスフォード”と言ったのを聞き逃さなかった。
「大学はオックスフォード大学ですか?」
シュミットは紅茶を一口飲んでえみを見ながら答えた。
「いいえ。ちがいます。でも僕の大学はオックスフォードにありましたけれど」
えみは少しイジワルそうな顔を作って見せ、シュミットに話しかけた。
「関係ない本の話ですけれど、『森の生活』って本、ご存知ですか?」
シュミットは口元へ持って行っていたマグをそこで止めて
「ソローの?」
と聞くと、一口紅茶を飲んだ。
えみは急に嬉しくなり、思わず笑顔になった。
「ええ、そう、ウォールデン、ソローの書いた。ご存知なんですね」
シュミットは少し不思議そうな顔をしながらもえみに言った。
「大学の時、どこかを旅行している時に読みましたよ。季節が良かったから、寝袋で寝ながら読んだ事もあって・・・まぁピッタリですよね、そんな時に読むには」
えみはその質問をした理由を話した。
「以前英会話を勉強しようと思って、街のカルチャーセンターで見つけた3人の先生に会ったの。1人の先生はオックスフォード大学卒業の人。『森は自分の聖地だ』と言われたの。だから聞いたの『ソローの『森の生活』は読みましたか?』って。そしたらその方、『そんな本、知らない』って言われて・・・・・」
えみがすこし笑いながら話すので、シュミットも笑顔になって話した。
「彼らはとても忙しいんですよ、勉強に。すごい大学を出たって事はそれだけ勉強したって事です。僕みたいに小さな大学で勉強したのとは違いますよ」
えみは自分が小さな視野で物を見ていた事を恥ずかしく思って、すこし神妙な顔をした。
えみのその思いを読み取ったのか、シュミットが今度は話し出した。
「でも、その人はきっと森で時間を過ごすのが好きなんでしょう。なら読むべきだよ、あの本は。たしかにかなりボリュムのある本だけれど・・・」
えみはその言葉に笑顔を取り戻し、つぶやいた。
「確か昨年、改訂判が出たはず。その人にプレゼントすれば良かったわ・・・・」
そして2人は「鳩の翼」の話に戻った。

 2時間後、テーブルから離れるシュミットは言った。
「楽しい時間でした。できればこのクラブを続けませんか?僕は続けたいのですが・・」
えみもこの2時間の楽しさ、本を語る楽しさを続けたいと思った。それは以外だったが。
「喜んで。じゃ来月は何の本にします?」
シュミットはジャケットを着ながら答えた。
「ツルゲーネフの『初恋』」
えみは笑顔で答えた。
「それなら10代の頃に読んだわ。」
「じゃ1ヶ月も待たなくていいですね。今度の土曜日はどうですか?」
えみはシュミットの素早い提案を魅力的だと思ったが、すぐに返事が出来なかった。それを察したのか、シュミットがこう言った。
「このクラブで好きな本の話が出来る事は楽しい。もっと好きな本の話をしましょう」
えみはそう言うシュミットに押される感じで答えた。
「じゃ土曜日の同じ時間、ここで。本は『初恋』?もっと最近の本でも良いんですよ」
「じゃ『アメリカン・サイコ』にしましょうか?」
そう言うとシュミットはニヤリと笑ってえみを見た。
「あーぁ!それは許して!でもシュミットさんが是非を言うならば挑戦しますけれど」
えみはそう言いながら苦笑いをして見せた。
「うそですよ、ごめんなさい。『初恋』にしましょう」
「安心しました。じゃ土曜日に」
と明るく答え笑顔でシュミットを送り出した。
肌寒いこの季節に自分の顔の火照りを感じる。でもそれを気に止めず、考える事も止めた。


To be continue......

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# by mercedes88 | 2005-10-29 23:59 | ストーリー

読書クラブ

― 『読書クラブ』へのお誘い ―
  『読書クラブ』を企画しております。月に一冊の本を決め、読んだ後の感想などを語り合うクラブです。
  クラブの集まりはその月の最後の土曜日の午後2時から2時間です。
  自宅での集まりを企画しており、部屋の広さの関係からも、参加者は5名様までにさせて頂きます。
  初回に読んでいただく本は「鳩の翼」作者 ヘンリー・ジェイムズ
  集会日は3月28日 土曜日 午後2時から4時までです。
  まずはメールでご連絡ください。連絡先は ekawa@dion.co.jp
         - 主催者 川原 -

火曜日の午前中えみはアパートの近くの図書館の掲示板に自分の家で企画する「読書クラブ」の誘いのチラシを貼った。

翌日の朝、パソコンを立ち上げメールのチェックをすると一通のメール来ていた。
『東本郷の図書館で「読書クラブ」のポスターを見ました。参加希望します。メールを待っています。よろしく。シュミット』
シュミット?ニックネームかしら?えみはそのニックネームに興味を持った。海外に興味を持っている人物というイメージがニックネームから伺える。えみはその人物へすぐメールを書いて送信した。
『シュミット様 参加希望のメールありがとうございます。クラブの住所は下記のとおりです。ご質問はメールにてお願いします。どうぞよろしく。〒--xxxxx』
それから一週間、参加希望のメールは一通も来なかった。
  
図書館にチラシを貼って5週間が過ぎた。
夫が亡くなってから始めた日本語を教える仕事は午後にしている。昼過ぎの2時くらいまではのんびり出来る。
えみは未だに夫が仕事から帰って来る様な気がしていた。
・ ・・・いつ帰って来てもいい様に、準備しておかなくちゃ・・・・
そんなえみに、アメリカに住むえみの親友ジョディーはなだめる様に言った。
「彼は帰って来ても、あなたがいないといって、まだ消えたりしないから安心して。えみはえみの人生をもっと楽しむのよ。外に出て、人に会うのよ」
そしてジョディーはえみに、アメリカで流行している“読書クラブ”を開く事を薦めた。
今朝からえみは「読書クラブ」を中止にする事を考え始めていた。参加希望はシュミットというニックネームの人物のみ。2人ではあまり面白い語らいは望めないと思い、今週末のクラブの中止を決め、えみは参加希望者のシュミットにメールを出した。

『シュミット様 大変残念な事ですが、『読書クラブ』参加希望者があなたお1人でした。私は5,6人の方々との語らいを企画していたので、今回の企画は中止させて頂きす。身勝手で申し訳ありません。深くお詫び申し上げます。 川原 』
メールを送信してすぐ、図書館へ出かけ掲示板のチラシをはがし、カウンターの女性に使っていた画鋲を返した。
図書館のカウンターの女性が言った。
「誰からも連絡がなかったんですか?面白い企画だと思ったんですけどね」
えみは両肩を少し上げて答えた。
「私も楽しみにしていたんです。でも2人では少し寂しく思って・・・」
「2人って、あなた以外に?」
カウンターの女性が興味深げに聞いてきた。
「いいえ、私を含めて2人です。だから残念だけど、中止にしました。お世話になりました」
お礼を言い軽くお辞儀をして、えみはすこしため息をついた。
えみはチラシを手にしたまま、カウンターの真後ろにある出口へ向かう為振り向いた。
そこにはグレイのコートを着た外国人の若い男性が立っていた。そして彼は言った。
「あのそのポスターは・・・・読書クラブの川原さんですか?私はシュミットです」
えみは驚いて開いた口元に両手を持って行った。
「まぁ、はい、私が川原です。はじめまして。」
シュミットは彼女が驚く理由が分からず、不思議な顔で彼女を見た。
「驚いてごめんなさい。私、あなたのお名前をニックネームだと思っていたんです。このチラシを見た日本人の読書好きな方がニックネームを使ってクラブに参加を希望されたと思っていました、ごめんなさい。それにクラブの事も申し訳ありませんでした」
シュミットはえみの話をうなずきながら聞いていた。そして言った。
「本当にクラブの事は残念です。楽しみにしていたから」
「そう言ってくださってありがとうございます。きっとこの様なクラブは探せばあると思います。街のカルチャーセンターなどに。でもお会い出来て良かったです」
えみは自分が何も考えずに日本語を話している事に気づいて言った。
「シュミットさん、日本語をお上手に話されるんですね。とてもきれいな日本語」
シュミットはえみを見つめながら思った。自分より少し年上だろうが、どのくらい歳が離れているのか分からない。少女の様な体付きで女性特有の丸みを帯びた体とは程遠く、性的な魅力はない。それでも何かがシュミットの脳に反応した。それは丁度体がキャッチする波長の様なものだった。そしてその波長が彼女の声だとシュミットの脳が判明する。
「僕も川原さんにお会い出来て良かったと思います。日本語は上手くないけれど。ありがとうございます。ではお元気で」
シュミットが図書館を出た後、えみも出口へ向かって歩き始めた。

To be continue......

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# by mercedes88 | 2005-10-28 23:30 | ストーリー